森林破壊
出典: Jinkawiki
←前の版 | 次の版→
森林破壊とは、文明が発生し、人類の活動領域が拡大していくにつれて、木材の使用量や開拓地の面積が増えたことによって、世界の森林が少なくなったことをいう。森林破壊は温帯の先進地帯から始まり、近年は熱帯の開発途上国における急激な熱帯林の減少が問題になってる。
その原因は主に次の5つが考えられる。
①焼畑耕作
②薪炭材の過剰摂取
③森林以外の用途(放牧地・農地 など…)への使い道
④商業伐採
⑤酸性雨
焼畑耕作が熱帯林減少の直接の原因となる割合は全体で45%
地域別でみると、熱帯アメリカでは、35%、過放牧がそれに次ぎ、熱帯アフリカでは、70%以上。また、熱帯アジアでは、49%だといわれている。
減少している熱帯林の保全と持続的な林業経営の確立をはかるため、色々なレベルで国際的な取り組みが進められている。
1985年には、FAO<国連食糧農業機関>が熱帯林行動計画を採択した。その目的は、熱帯林の適正な開発と保全を図るために、国別の計画策定・実施を支援することである。
1986年には、ITTO<国際熱帯木材機関>が熱帯林行動計画を採択した(本部=横浜)。その目的は、生産国と消費国の双方の立場から熱帯林の保全に取り組むことである。熱帯木材貿易の安定的拡大のみならず、生態系維持の観点を含む森林の保全・開発を推進するため、森林の管理・保育などに関するプロジェクトを実施するほか、西暦2000年を目標に、持続的管理が行われている森林から生産された木材のみを貿易の対象とするとの方向を打ちだしていた。
1992年6月には、開催された地球サミットで森林に関する初めての世界的合意である「森林原則声明」が採択され、その前文で、「森林問題は環境と開発のすべての問題に関連し、総合的に検討されるべきである。森林の多様な機能の保全、持続可能な開発が重要である。各国は、政府の適切なレベルでこの原則を追求すべきである」と述べられた。
日本は、これらの国際機関の活動に協力しているほか、これまで、東南アジア、大洋州、アフリカ、中南米の開発途上国を対象に森林管理や造林技術の開発などの協力事業を実施し、一定の成果をあげてきていますが、今後、より一層幅広い貢献が求められている。
参考 http://contest.thinkquest.jp/tqj2001/40419/yes/mori/index.html#1