ノート:カンクン合意2

出典: Jinkawiki

2018年2月23日 (金) 00:11 の版; 最新版を表示
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カンクン合意の成果

メキシコのカンクンで開催されたCOP16は、コペンハーゲンの失敗をどう乗り越えるかが課題であった。 そのCOP16の初日に、日本政府代表団が、「いかなる条件、状況においても、日本が京都議定書の第二約束期間の削減目標を約束することはない。」と発言し、このことが大きな非難を浴びた。カンクンでは、コペンハーゲンで失われた途上国と先進国の間の信頼関係を再構築することが最大の課題であり、議長国のメキシコ政府がこうした雰囲気づくりに努力をしていたにもかかわらず、こうした努力を無にしかねない発言だったからである。 COP16で採択されたカンクン合意は、COP決定とCMP決定とからなっていて、CMP決定には「京都議定書の第2約束期間」の文言が明確に記載され、第1約束期間と第2約束期間との間に空白を生じさせないように、第2約束期間の削減目標を検討するとされた。COP決定では、2 ℃未満目標がCOP決定に初めて書き込まれ、世界の温室効果ガスの排出量をできる限り早くピークアウトすべきとされている。 また、コペンハーゲン合意に基づいて提出された締約国の自主目標が、補助機関会合の情報文書に書き込まれることになった。 COP16の最大の成果は、コペンハーゲンで失われた多国間交渉への信頼を回復させ、途上国と先進国との間の信頼関係を修復したことである。メキシコ政府は徹底して「透明性ある運営」を心がけていた。


カンクン合意後の課題

現実問題としては京都議定書が延長される場合を視野に入れた対応も必要となろう。2011年3月11日に発生した東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で原子力発電の設備利用率の低下と火力発電等の代替が生じ、日本の温室効果ガスの排出削減は厳しい状況に立たされている。 そのため、京都議定書の目標未達成の場合における適用除外を求めることを考慮する必要が出てくるであろうし、一方、そのような状況の中でも決して排出削減に消極的でないことを示すためにも、節電や省エネの徹底した取組が改めて求められると考えられる。


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