ユダヤ教9
出典: Jinkawiki
ユダヤ教の歴史
ユダヤ教はキリスト教が誕生した時点ですでに千年以上の歴史を持っていた。キリスト教が分派してからも健在であり続けているので、今ではざっと三千年の歴史を誇る最長寿の宗教の一つである。 ユダヤ教を奉じるのがユダヤ教徒だが、ユダヤ人といってもほぼ同じである。由緒正しい民族名は、イスラエル人、あるいはヘブライ人である。そのユダヤ人の歴史的故郷は、中東のパレスチナである。古代中東には、アッシリア、バビロニア、といった大国があり、パレスチナには様々な都市国家が栄え、隣のアフリカ大国にはエジプトという大国があった。そのいずれにも属さない無名の少数集団がユダヤ人の起源である。
神と戒律
ユダヤ人は、ヤハウェと呼ばれる神の掟を守る民として団結していた。彼らは、ヤハウェを「唯一神」と考えた。天地を創造したたった一人の神様である。天地を創造したということは、天地に対して倫理的な責任を持っているということである。この創造神は、自分たちユダヤ民族を倫理的に導く神様である。個人の救いではない。民族の社会的正義に焦点が置かれていることに注意したい。 ユダヤ教徒のこだわりは、先祖伝来の様々な掟である神の戒律を具体的に守ることであった。これを書き記したのが「律法」と総称される創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記という五つの書物である。