森のムッレ教室

出典: Jinkawiki

2009年1月4日 (日) 01:58 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

森のムッレ教室   Skogs mulle 

森のムッレ教室とは、1956年にスウェーデンの野外生活推進協会というボランティア団体が野外活動を促進する目的で開発した、5~6才の子どもを対象にした自然教育プログラムです。子どもたちは野外生活推進協会のボランティアのリーダーたちと一緒に森へ出かけて、歌やゲームなどをしながら自然とふれあう中で、自然や生物の大切さを学んでいきます。 “ムッレ”の語源は、スウェーデン語の“Mullen”ムッレン(土壌)です。土は地球上のすべての生物の 命の根源であり、人間もまた土とつながっているのだということを伝えたい、という願いが“ムッレ”の名前には込められています。

ムッレ教室が始まって以来、保育園や幼稚園にも導入されるようになり、スウェーデン全国で行われるようになりました。スウェーデンでは、国民の5人に1人が森のムッレ教室を体験していると言われています。今では森のムッレ教室の教育方法をスウェーデン、フインランド、ノルウェー、ラトビア、ロシア、ドイツ、日本の7ヵ国でも取り入れられるようになりました。


目的

ムッレ教室の目的は、まず子どもたちに「自然に出かけるのは楽しい」ということを知らせることです。 子どもたちは五感を使って様々な生き物とふれあうこと で、自然感覚を身につけ、生き物は互いに依存しているというエコロジー(生物界の共生)の基本を学びます。そして遊びながら自然体験をし、自然のエチケットを身につけていきます。こうして子どもたちは、一緒に生きている他の生物や依存している環境への気づかいを学ぶことができるのです。

このムッレ教室は自然をよく理解するだけでなく、様々な自然観察や体験を通して、体力づくりはもちろん、集中力、協調性、好奇心、創造力などの子どもの心身の発達に優れた効果があることが学術的にも証明されています。自然で遊ぶことによって、子どもに必要な運動と知識と仲間意識がすべてバランスよく満たされます。


妖精“森のレッム”

森のムッレ教室の最大の特徴は、架空の妖精“森のムッレ”が登場することです。

ムッレは森に住み、森に遊びに来た子どもと遊ぶ童話の精のような存在です。ムッレは子どもたちと自然との橋渡し的な存在で、子どもとも森の動物とも話ができるので植物や動物の言葉を伝え、自然の法則を人間が変えてはいけないことを教えてくれます。そして生物をいたわるように話しかけるのです。

ムッレは自然の前でみんなが平等で、不思議なこと、楽しいことがたくさんあることや、自然と仲良く付き合うマナーなど遊びを通して教えてくれます。たとえばムッレが人間が持ち込んだゴミをしっぽで掃除します。そしてゴミを持ち込むことが自然にとってよくないことだということを話していきます。子どもも大人も、ムッレに自然循環の大切さを教わっていくのです。


参考HP

http://www7.ocn.ne.jp/~mulle/index.html

http://www.envirotech.co.jp/company/kankyo/a_europe01.html

http://www.tama-river.jp/murre-3gatu-sakusei/katudou.html

http://www.myouo.or.jp/mulle.htm

http://www.kankyolakers.org/acm/contents/contents.php?d=173

http://www.netjoy.ne.jp/~lena/MulleatEmbassy040803.pdf#search=


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成