教科書検定
出典: Jinkawiki
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概要
教科書検定とは、民間で著作・編集された図書について、文部科学大臣が教科書として適切か否かを審査し、これに合格したものを教科書として使用することを認めること(文部科学省 教科書検定の趣旨)。
現在の教科書検定制度は、1947年に制定された学校教育法に基づくものです。(第二次世界大戦の終了までは、一般的に教科書は政府が作成する制度でした。)この制度の下では、民間の出版社が教科書を執筆し、公的な検定と承認のために提出します。教科書は、日本の学校での教育の基準である学習指導要領に沿ったものでなければなりませんが、それ以外については、出版社は自社の教え方や考え方を内容に盛り込むことができます。
教科書の執筆や検定はいくつかの過程を経ます。最初に、出版社は学者や教師を集めてチームをつくります。このチームが内容や編集方針に関する議論を行いつつ、教科書を執筆します。
教科書が完成すると、出版社は見本を文部科学省に提出します。そこでは、教科書用図書検定調査審議会が教科用図書検定基準に基づいてその内容を審査します。審議会の提言に沿って、文部科学省は、ふさわしくない文言について再度検討するように出版社に伝えます。その後、出版社の修正が出され、審議会が、十分修正がなされたと判断すれば、適正なものと答申され、これに基づき文部科学省が検定の合否を決定します。(なお、この過程は1989年にかなり簡略化されたため、出版物における出版社の表現の余地は拡大しました。修正が求められても、教科書自体が不合格となることは極めてまれとなっています。)
文部科学省によって認可された教科書は、市町村・地域にて陳列され、一般国民の閲覧に付されることになります。どの教科書を使用するかの最終決定は公立学校であるならば地元の教育委員会に、私立学校であるならば各学校に委ねられます。いったん学校が教科で使用する教科書を決定すると、出版社に注文が出され、印刷や配送作業が開始されます。
以上の全過程はかなりの時間を要します。ほとんどの教科書作成プロジェクトでは、執筆チームが結成されてから、教科書が教室で実際に使用されるようになるまでには最低でも丸3年かかります。
教科書検定一覧
教科用図書検定規則
教科用図書検定申請受理種目
義務教育諸学校教科用図書検定基準
高等学校教科用図書検定基準
教科用図書の検定(教科用図書として検定を経た図書の名称等の一覧)