バルカン半島
出典: Jinkawiki
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バルカン半島はヨーロッパにある南の半島の一つである。他に南にある半島はイベリア半島とイタリア半島があるが、この二つとは違い、バルカン半島には半島とヨーロッパを分断する山脈がないというところである。
地理的背景
バルカン半島は北にドナウ川を境に現在ギリシア、アルバニア、ブルガリア、旧ユーゴスラヴィアであるマケドニア共和国、セルビア、モンテネグロ、クロアチア、ボスニア・ヘッツェゴヴィナからなっている。
先ほどにも書いたようにバルカン半島には山脈がない。しかも平野が乏しく、谷ごとの独立性が強かったので統一国家が育ちにくい場所であった。一方でイベリア半島にはピレネー山脈、イタリア半島にはアルピス山脈があるため比較的は半島と本土とを切り離すことが出来たため、現在のポルトガル、スペインやイタリアなどに至り、まとまった世界を形成することが出来た。
歴史的背景
こういった地理的要因もあり、バルカン半島は古代から民族が入り混じる片方でビザンツ帝国、オスマン=トルコ、オーストリア=ハンガリー帝国など多民族国家がひしめいていた為、民族同士が混在していた。
近代に入り、支配していたオスマン=トルコの力が弱くなってきるとバルカン半島にいた民族が国家を作りたいと争いが勃発。時のロシア帝国、オーストリアなどもこの地を狙っていたためバルカン半島は「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれいつ大規模な戦争が起きてもおかしくない状況だった。
現に第一次世界大戦の火種は当時バルカン半島を巡って戦っていたセルヴィア人による犯行であるサラエボ事件が原因であった。その後も第二次大戦が終わり比較的安定していたがユーゴスラヴィア大統領ティトーがこの世を去ると多民族国家だったユーゴスラヴィアは内戦が勃発し始め、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ内戦やコソボ紛争など現在においても民族や宗教問題が残っている場所でもある。