ソシオメトリー

出典: Jinkawiki

2010年1月16日 (土) 14:50 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

目次

ソシオメトリー

 ソシオメトリー(sociometry)とは、集団内の人間関係を測定する方法としてモレノ (J.L.Moreno)が発案した。その中で、 質問紙を用いて調査する方法をソシオメトリック・テストという。  ソシオメトリック・テストの実施方法として特に重視され、かつ普及しているのが、「~するとき、あなたは誰といっしょのグループになりたいですか(なりたくありませんか)」といった受容や拒否についての質問である。そして、そこで挙げられた名前をもとに関係構造を図示したものをソシオグラムという。  また、このテストによって測定された地位を社会測定地位と言い、多くの子どもから受容的選択をされ、排斥されることの少ない子どもは社会測定地位が高いとされる。ソシオグラムでとくに注目するは、互いに選択し合っている子どもやグループ(相互選択)、他の子どもからの選択が集中している子ども(スター)、誰からも選択されず、誰も選択しようとしない子ども(孤立児)、相互選択がない子供(周辺児)、集中して排斥される子ども(排斥児)である。安定した人間関係がある子どもは、相互選択が多いなどの特徴がある。


利用方法

 ソシオメトリックテストは、個人や集団の問題の発見、集団の編成、教育効果の測定やそのほかの各種の問題に適用できる。学級での施行は、その結果を集団の指導にどのように活用するかを明確にしたうえでなされる必要がある。


注意点

 結果の解釈に当たっては、このテストによって明らかにされたものは、ある特定の時点における、ある側面から見た集団内の人間関係であるということに注意しなければならい。  また、学級で行う際は、生徒との信頼関係をしっかり確立してから行うべきである。



ソシオメトリーのほかに、集団内の関係を評定するもう一つの方法としてゲス・フー・テストがある。


参考文献

『教職に活かす教育心理-子どもと学校の今-』古川聡 編著 福村出版 『教育心理学 改訂版』倉石精一・芋坂良二・梅本尭夫編著 新曜社

HN:ngcshk


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成