高福祉高負担
出典: Jinkawiki
国民は税金等で大きな負担がかかるが、その分福祉が充実すること。普遍的な社会保障を基本としているので、社会福祉や保健サービスは誰でも公平に受けることができ、その料金は、無料または、かなり低く設定されている。福祉制度が充実している北欧諸国等がこれにあたる。
福祉国家
福祉国家とは、国(社会・行政)が国民の幸せに責任を持つ国を指し、そのために行う政策を社会政策と呼ぶ。すべての先進国といわれる国々は福祉国家で、程度によって、三つのタイプに分類されている。
①自由主義型(リベラル型)
民間部門の果たす役割が非常に大きく、民間保険によってまずニーズが満たされいて、サービスの提供も民間ボランティア団体や家族が主体となる。社会保障に対する国の役割は、市場と家族の活動条件を整備する役割で、非営利団体・民間保険会社への補助金・税優遇措置等による間接的な助成を行っている。社会保障は低所得者層に対する最低限度の給付に限定される。自己責任の考え方が強く、税率も比較的低い。
②保守主義型(またはコーポラティズム型)
ヨーロッパ大陸諸国に多く見られるタイプで、これらの国々では、家族の責任と教会、ボランティア団体、労働組合の保険基金などに重点が置かれている。給付は市民権に基づく普遍的なものではなく、社会保障は家族の扶養者である男性の労働生活における地位と職種によって異なる傾向がある。多くの場合は、労働組合と雇用主の間の契約により被用者とその家族の社会保障が決定されている。
③普遍主義型(社会民主主義型・北欧型)
他の民主主義国家よりも、北欧の国々は国家が国民の幸せに責任をもつ割合が大きく、これは全ての政策に国の関与が大きいということを意味する。完全雇用が経済政策および社会政策の目標となっている。そして、普遍主義に基づいており、全ての市民が彼らの労働市場の地位、または階級、居住地に関係なく、基本的な社会保障の給付とサービスを受けられる。社会保険とともに、サービスに力を入れていることが特徴で、地方自治体にサービスの供給責任があり、地方分権が高度に発達している。サービスは主に税で供給され、その料金は低額である。また、公的にサービスが提供されるため、地方公務員の数が多い。所得格差については、他の国々と比較して小さく、そのために貧困率と生活水準の格差も比較的小さい。