日本電信電話株式会社
出典: Jinkawiki
日本電信電話株式会社(にっぽんでんしんでんわ、略称NTT)は日本の通信事業最大手であるNTTグループの持ち株会社である。
概説
中曽根内閣の民活路線のもと、1985年に3公社(日本電信電話公社、日本専売公社→現「日本たばこ産業」、日本国有鉄道→現「JR各社」)の民営化が決定した。その一環として日本電信電話株式会社法(現在の日本電信電話株式会社等に関する法律、以下「NTT法」と呼称する)が施行されたことにより、旧日本電信電話公社の業務を承継し設立された特殊会社である。同法はNTTの常時発行済株式総数の3分の1を日本政府が保持しなければならないと定めている。政府保有株の名義人は財務大臣である。
1987人2月9日に株式公開した。翌日10日に160万円の初値がつき、2ヶ月後に史上最高値の318万円まで高騰したエピソードは、バブル景気の象徴として語り継がれている。
民営化後もその事業範囲の広大さの経済への影響力の大きさから、米国の圧力により国鉄分割(JR7社)のような地域分割論が噴出し政治問題化した。NTTは地域分割を回避すべく、ソフトウェア開発のNTTデータや移動体通信のNTTドコモなど、固定電話事業以外での子会社を設立し議論をかわしてきた。
しかし、1997年に改正NTT法が国会で成立し、4社分割による再編成が決定した。1999年に固定電話事業は都道府県間電話部門として東日本電信電話(NTT東日本)、西日本電信電話(NTT西日本)に分割された。また長距離部門はNTTコミュニケーションズ(NTTコム)が設立され引き継いだ。そしてNTT自身は東西NTTとNTTコムに加え、NTTドコモとNTTデータを傘下に置く持ち株会社となった。NTTコムは法律上完全民営化を果たし、悲願だった国際通信に参入した。この再編でNTTは業務範囲を拡大し、他通信会社から、「焼け太りだ」と非難の声が上がった。
現在NTTという呼称は、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズを抱合する固定電話事業(分割前のNTT自身が行っていた電話通信事業)をさすことが多い。
NTTは日本最大の企業体であると同時に世界最大の情報通信コングロマリットでもある。一方、グループ内で事業内容が重複しており、全グループ規模で事業・サービスの整理・統合を進めている。
主なグループ企業
・地域通信事業
東日本電信電話(NTT東日本)
東日本電信電話(NTT西日本)
・長距離・国際通信事業
NTTコミュニケーションズ
・移動体通信事業
NTTドコモ
・データ通信事業
NTTデータ
NTTコムウェア
・不動産・建築事業
NTT都市開発
NTTファシリティーズ
・金融・リース
NTTファイナンス