ホメオスタシス

出典: Jinkawiki

2013年7月30日 (火) 22:57 の版; 最新版を表示
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ホメオスタシスとは

「ホメオスタシス」とは、もともと、生物有機体が常に生理学的にバランスのとれた状態を維持する傾向にあることを示す概念です。 生理学者キャノン,W.B.により提唱されたもので、「均衡維持」「恒常性維持」とも訳されます。 例えば、恒温動物が気温の上昇に対して体温をそのまま維持するため、発汗作用を起こすなどして体温の上昇を抑えるといったことがこれにあたります。 他にも、体内の血圧・水分・浸透圧が保たれる、傷口がふさがる、ウィルスなど病原微生物を身体から排除するといったものがホメオスタシスの例として挙げられます。 ホメオスタシスの制御は、主に、自律神経系、内分泌系、免疫系において行われています。 この概念は、心理学において、生得的な1次的動因(生理的欲求)と考えられ、生理学的なストレス理論や学習理論におけるハル,C.L.の「動因低減説」の基礎となっているものでもあります。


ホメオスタシス効果

1.食べ物から得られるエネルギーの吸収率を上昇させる 普段は食事の 100%全てがエネルギーとして吸収されてはいない。 脂肪細胞に蓄えきれなくなった余分な栄養はそのまま体外に排出されている。 だが、体が栄養不足と感じるとこれまで余分であった栄養までを 吸収することによって 少ない栄養を効率的に利用できるようにする。 2.体が消費するエネルギーを減少させる 吸収する栄養が不足した場合、体内で消費されるエネルギーを節約し 普段と同じ活動ができるようにする。 3.食事量を減らしてダイエットを行った人の体は 遭難者と同じ栄養不足の状態に陥っている。 4.遭難者が僅かな食料で何日間も生き抜き奇跡の生還を果たすのも ホメオスタシスによる身体の危機管理システムが働いた成果と言える。

参考文献 ・ホメオスタシスのゆくえ 環境問題の読み解き(菅野孝彦、三宅光一) ・明日の医学 ホメオスタシスの限界(伊藤真次)


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