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出典: Jinkawiki

2013年8月3日 (土) 15:11 の版; 最新版を表示
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このページは文教大学の学生によって

人間科学大事典を作成するプロジェクトです。


イスラームとは

イスラームは、キリスト教や仏教でいうところの宗教の枠には収まらず、政治・経済・法・社会・生活習慣・文化など、人間生活のほとんど全てを規定するものである。イスラームはムハンマド(マホメット)自身がイエスやブッダと異なり政治家・軍人・商人などの役目をも果たしていたように、その起源からして政教一元であり、精神的なものにとどまることはなかった。イスラムではなくイスラームとするのは原語により近い表現だからであるが、これはそれほど重要ではない。ただ、専門家の間ではイスラームという表現が一般的になっている。イスラームということばの原義は、神に従うという意味である。イスラームを信仰する人々のことをムスリムという。これもイスラム教徒としてしまうと宗教的側面が強調されすぎるため、用いられる表現である。イスラームの聖典はコーランと一般的に呼ばれるが、近年、専門家の間ではより原語に近い発音でクルアーンと呼ぶべきだとされるようになってきている。しかし、まだ一般的ではない。コーランとは、誦まれるものという意味であるが、これは預言者ムハンマドが文字の読み書きができず、もっぱら口で詩の形式で歌うようにしていたことに由来する。預言者というのは予言をするのではなく、神から言葉を預かり、それを人々に伝える人という意味である。

キリスト教・ユダヤ教との関係 ムスリムの解釈では、預言者はムハンマドただ1人ではない。キリスト教のイエスも、ユダヤ教の十戒で有名なモーセも、また、最初の人類アダムも、イスラームにおいては預言者である。聖典もコーランだけではなく、旧約聖書も新約聖書も聖典である。キリスト教徒にとってのユダヤ教が、イスラームにとってはユダヤ教とキリスト教である。3つとも、同じ神を信仰しているとされている。「アッラー(もしくはアラー)の神」という表現をする人がいるが、アッラーとは英語でいう「The god」であり、ゴッドの神というのと同じくらいおかしな表現である。神はたびたび預言者を地上に送り、人類に言葉を伝えてきたが、きちんと伝わっていなかったり守らなくなったりすると新たな予言者を送るとされている。ムハンマドは、最大にして最後の預言者という位置づけである。ユダヤ教徒・キリスト教徒は、一神教を信じる啓典の民であり、偶像崇拝をする人々と異なりその信仰は認められ、強制改宗を迫ることはなかった。同じ時期のキリスト教徒がユダヤ教徒を迫害し、異端のキリスト教徒まで迫害したのとは対照的である。その証拠に、イスラーム諸国にはいまだにネストリウス派、マロン派、コプト派などのキリスト教徒がのこっており、イラクのアジズ外相やエジプト出身のガリ前国連事務総長など、社会的に重要な役割をする人物もいる。シリアの憲法を作成したのもキリスト教徒である。

スンナ派とシーア派 現在ではスンナ派(もしくはスンニー派)が多数派で、シーア派はイランなどごく一部に限られるものになっている。スンナとは、ムハンマドの慣行のことで、シーアは党派という意味で、ムハンマドの娘婿で第4代カリフのアリーを支持する党派ということから由来している。両派の違いは、ムハンマドの慣行や政治家の実力・人徳を重視するか、それとも血統を重視するかという違いでもあり、シーア派ではムハンマドの血を受け継ぐ者が預言者的な役割を果たし続けるといわれており、血統が途絶えた後もその伝統が残りホメイニーによるイラン・イスラーム革命におけるホメイニーのカリスマ性にある程度の影響を及ぼしたともされている。なお、シーア派は一枚岩ではなく、いくつかの派に分かれており、アリー支持という点で一致しているに過ぎない。ちなみに現在のイランは12イマーム派で、ほかにレバノンのドゥルーズ派、シリアのアラウィー派、オマーンのイバード派、イエメンのザイード派、インドのイスマイール派などに分かれている。

イスラーム法(シャリーア) イスラーム法は国際法・民法・刑法・商法から道徳まで、社会・生活に関するありとあらゆる行為を規定している。これは神の定めた法とされているので、改正はできない。しかし現状に合わなくなってしまうことを避け、新しい状況に対応するため、イスラム法学者(ウラマー)による再解釈を常に必要としている。ホメイニーはウラマーであって聖職者ではない。イスラームは平等を強く説くので、キリスト教のような聖職者を持たない。イスラーム法はよく誤解されるように全てを絶対にこうしなければならないと定めるのではなく、義務・推奨・任意・忌避・禁止の5つに行為を分類し、自由にしていいことまで自由にしてよいということを明示しているため、全てを規定することになっている。

世界に広がるイスラーム 現在、ムスリム人口は11億人を超えてなお増加している。これは世界人口の約5分の1を占める数である。また、世界の約200の国のうち、約4分の1に当たる50カ国前後で、ムスリムが多数派を占めている。広がりとしてはアフリカの北半分、西アジア全域、南アジアのインドの一部とパキスタンとバングラディシュ、東南アジアのフィリピンの南半分とマレーシアとインドネシア、旧ソ連の中央アジア全域、中国の西北部、東欧のバルカン半島西南のアルバニア、コソボ、ボスニア、それに西欧諸国や日本、アメリカへの移民というように、非常に広大な広がりを持って存在している。中東・アラブの宗教というイメージが強いが、アラブ人はムスリムのわずかに4分の1で、トルコとイランを加えた中東全体でもムスリム全体の3分の1にすぎない。中東以外では、南アジアに3億人、東南アジアに2億人、中央アジアに6000万人、サハラ以南のアフリカに2億人、ヨーロッパにも数千万人のムスリムが存在し、影響力を持っている。

参考文献 小杉泰「イスラーム世界」筑摩書房 1998年 栗田禎子「イスラームと民主主義ースーダンの「イスラーム運動」のケースからー」   

目次

書き込みの仕方

 wiki は「カード」の集まりです。各カードには「名前」がついていて、カードの本文の中に「名前」へのリンクを貼ることによって、カードが相互に関連しています。具体的には、次のようにして書き込みをしてください。

1 「ログイン」する ログイン情報はこちら
2 「メニュー」の50音の該当「かな」をクリックし、出てきたそのページの適切な順番のところに、書き込む「項目名」を「内部リンク(上のAbボタン)」の括弧内に書く。また同じ項目名を「メニュー」の該当科目、あるいはその他の部分に、50音順になるように書き込む。
3 「保存」したあと、その項目名が赤字になっているので、そこをクリックすると新しいカードになるので、そこに本文を書き込み、本文の最後に自由にハンドル名を付けて、保存する。(本名は書き込まないこと)

このプロジェクトはmediawikiというソフトウェアを使っていますが、書き方はワープロと少し違うところがあります。細かい文法や使い方に関しては[1]を参照してください。

他の人の文章を直す場合の書き方

「カード」は同一名称のものはひとつしか作成することができません。従って、前に書いた人の文章を直す必要を感じた場合、次のようにお願いします。

  • 書かれていない内容を付け加えたいとき

 「見出し」を立てて、後ろに付け加えるように書いてください。

  • 書かれた内容が間違いであって、訂正が必要だと感じた場合

 明らかに間違いであり、自分の書き直す内容が正確であると確信している場合には、書き直してください。また、「このほうがいいのではないか」という程度のときには、各カードには「ノート」という付属カードが付帯していますので、そちらに書き込んだ上で、正規の「カード」の末尾に「訂正案をノートに書いた」旨記すようにしてください。



このプロジェクトに参加できる人

  • 「人間科学大事典」プロジェクトは文教大学人間科学部の学生のためのものです。従って、人間科学部の学生は誰でも参加できます。また人間科学部の授業をとっている学生は、他学部・他大学の学生でも参加できます。
  • このプロジェクトに協力している先生方は、授業中にログイン情報や書き方、授業での扱い方について説明することになっています。その指示に従って参加してください。
  • 人間科学部の学生、および人間科学部の授業を履修している学生は、自発的にこのプロジェクトに参加し、書き込むことができます。ログイン情報は、知っている学生に聞いてもかまいませんし、問い合わせていただければお知らせします。

書き込みのポイント

  • まずは「事典」ですので、「項目の説明」を明確に書きましょう。もちろん、自然科学とは違いますので、時として単純な説明では済まないこともあるでしょう。そのような場合には、「課題」や「論争点」などに触れることも必要です。
  • 説明や課題、論争点については、できるだけ自分の立場を出すではなく、客観的な書き方をしましょう。しかし、これは一般的な事典ではなく、あくまでも人間科学部の学生が勉強するための素材、場ですから、自分の考えをそのあとに付け加えることはかまいません。また、先に書いた人の考えに異論を唱える文を、別「見出し」をたてて書き加えることもかまいません。しかし、決して感情的になったりはしないように気をつけてください。


授業との関連

  • 人間科学部の授業との関連は、授業担当の各先生が決めることになっています。どんな項目を書くべきか、書いた場合担当の先生にどのようにして連絡するか、書いた内容の訂正をどうするか、成績評価にどう関係するか、等については、このプロジェクトが決めるのではなく、各先生方の考えに従って、このプロジェクトを利用します。従って、先生の方針をよく理解してください。もちろんこのプロジェクトに参加しない先生もいらっしゃいます。その場合にも参加することは可能です。自分自身の意思として、勉強のために参加してください。
  • 授業に関係している場合は特にそうですが、授業がこのプロジェクトと関わらない場合でも、書く場合には、'ハンドル名' を自分が書いた文章の末尾に書き込んでください。実名は書き込まないでください。他の人の文章に書き加えた場合には、自分が書き加えた文章の末尾に同様に、'ハンドル名' を書き込んでください。

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