森林破壊2
出典: Jinkawiki
まず、森林とは、林地と林木を総称してのことである。 森林の持つ主な重要な働きとしては、以下の4つである。 ①生命の根幹として、多くの生物を養い、それらの生物は食物連鎖によって支え合わせる働き。 ②落葉、生物の フン や死骸が豊かな土を作り、木の根が流出を防いでいるというような土壌を作る働き。 ③樹木と豊かな土がダムの働きをし、雨水を貯え少しずつ流し出している、天然のダムとしての働き。 ④二酸化炭素を吸収して酸素を放出し、大気中の汚染物質を吸収する、大気の浄化としての働き。 これらの働きは、人工林 (植林した森林)よりも、自然林(もともとあった森林)のほうがはるかに優れている。
そしてこれらの働きを持ち、私たちの生活に欠かせない森林が減少してきている。 毎年、日本の国土面積の半分の森林がなくなり、さらにその半分は砂漠化し、草も生えない荒地になっている。一部では植林されているが、植林や樹木の成長の数倍の速度で森林が破壊されている。世界最大の森であるアマゾンもあと 50年で砂漠化してしまうとイギリス政府によって予測されている。 国連UNEPは、熱帯林の破壊はすでに取り返しのつかない状態になっていると警告を出している。このままでは100年で主な森林が消失する可能性がある。 森林破壊の原因としては、主に先進国による商業伐採である。途上国で伐採された木材の大部分は先進国へと運ばれ、大量消費されている。また、森林を切り開き、工業団地や農地(換金作物のためのプランテーション農業)、リゾートが多数作られ、さらに急激に減少しているのである。