ルクセンブルク

出典: Jinkawiki

2013年8月8日 (木) 09:33 の版; 最新版を表示
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目次

基礎データ

正式国名 ルクセンブルク大公国

面積 2586㎢

人口 524,853人

首都 ルクセンブルク

言語 ルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語

宗教 キリスト教

気候 冷涼

貿易総額(2011年)輸出 165億ドル 輸入253億ドル

主な輸出品 鉄鋼、機械類、自動車

主な輸入品 石油類、自動車

ヨーロッパ北西部。ベルギー、フランス、ドイツと国境を接する。


略史

963年 伯爵ジークフロイトが現在のルクセンブルク市内に位置する場所に城を築く。 城は「北ジブラルタル」として知られる。

1839年 オランダ国王ウィリアム1世がウィーン条約によって支配。

1345年 ルクセンブルク公国に昇格。その後は他国によって統治。

1867年 ロンドン条約により、ルクセンブルク独立が回復。ルクセンブルクは「非武装世中立国」とさせる。

1948年 中立政策を放棄。オランダ、ベルギーとともに関税同盟を発足。

1949年 NATO(北大西洋条約機構)に加盟。

1952年 ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)に加盟。

1958年 EEC(欧州経済共同体)・EURATOM(欧州原子力共同体)に加盟。

1967年 ECSC、EEC、EURATOMの三つの欧州共同体が、EC(欧州連合)にまとまる。

1999年 通貨統合(ユーロ)を導入。


製鉄業と金融業の発展

ルクセンブルクは農業に遅れをとっていたが、国の南部で重要な鉄鋼床が発見され、本格的な採掘が始まって以来、高度な工業国へと成長した。採掘には、坑道と露天を併用の手法が用いられた。鉱石の大半はベルギーとドイツへ輸出された。1957年に採掘量は、最高を記録したが、以後は減少した。 製鉄業は、1950年から、繁栄し始めた。第二次世界大戦後、1945年の操業再開は困難で、生産量もわずかとなった。しかし、燃料供給が正常化するにつれ、生産は拡大した。1948年には、ほぼ戦前の水準に達した。以後、約5年周期の景気に波を描きつつ、生産量は増大した。そして、1952年のECSC(ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体)に加盟し、それまでの国境を廃止し、鉄鉱石とコークスの自由流通を実現させ、製品市場も広く開放させた。 1960年代より、鉄鋼業が経済大国の基礎を築いた。そして、産業多角化と並び、一大金融市場が誕生した。 固有の中央銀行の不在、目立った政治の安定、社会に知れ渡る穏やかな土壌、EU(国際連合)の金融分野である欧州投資銀行や欧州委員会の「融資投資局」の当局が所在したこと等が金融発展の理由といえる。1929年創設のルクセンブルク証券取引所も、金融市場の発展とともに、近代化、合理化され、金融取引に貢献した。 雇用のうえに銀行業の進展は、影響を及ぼしている。銀行就業者数は、1960年の1300人から1960年の16000人へ増加し、行政や製鉄業を上回り、いまや銀行業は最大の雇用主である。ルクセンブルクを経由する国際信取引量の比重が高い。銀行業の後を追い、保険の分野も前進してきている。 ルクセンブルクは、すでに「鉄鉱」に歴史的使命を終えて、「鉄鉱」以外、特に資源に恵まれたわけでもない。だが、人口40万人程度で小国であるために、政府と国民のあいだは人間的な距離が保たれ、社会的なつながりも固い。 ルクセンブルクは金融に関しても世界から注目を集めている。 現在、ルクセンブルクは、一人あたりの名目GDPが115,809ドル(2011年)と世界第1位を誇る。


増加する外国人

・ルクセンブルク国籍 2008年10月23日にルクセンブルクの改正国籍法が成立して、2009年10月23日に発効した。国籍に関する法制度を社会の変化に見合うようにと改正された。ルクセンブルクの国籍は、出生、養子縁組、帰化により得ることが可能である。国籍を取得した外国人居住者には、市民権、公民権、参政権が保証させる。 二重の国籍を広く認めているので、元の国籍を放棄しなくてもよい。 国籍の喪失、失効、再取得、証明、放棄に関して定めているのがルクセンブルクの改正国籍法である。

・雇用 20世紀後半、就労者数は安定し、増加してきた。女性の就労率は1995年に44.8%から、2011年には61.8%に上昇している。 過去10年には、ベルギー、フランス、ドイツから通勤する人が増え、2011年には15万5,000人を超えた。給与所得人口において、越境通勤者45%、外国人居住人26%である。 ルクセンブルクは雇用が安定しており、国境を越えて働きに来る外国人が多い。


参考文献

『ルクセンブルクの歴史―小さな国の大きな歴史』G.トラシュ 訳 岩崎充彦(刀水書房) [1] [2]


  人間科学大事典

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