開放性刑務所
出典: Jinkawiki
フィンランドは数十年前まではヨーロッパで受刑率が一番高い国であった。1960年代に北欧各国の研究者が「どの程度の罰を与えれば犯罪抑制に実際に効果があるのか」という調査をし、その結論は効果なしという衝撃的なものであった。それからフィンランドは刑事政策を少しずつ改善し、ヨーロッパで最も受刑率が低い国の一つとなったが、その結果犯罪が増加するという問題もなかったようだ。フィンランドでは受刑者の3分の1が開放性刑務所に入所しており、再逮捕される確率が低く、再犯率は20%近く低下している。犯罪抑制に効果があったのは受刑者を段階的に普通の生活に戻していくということでそれは開放性刑務所ならば可能である。 拘禁刑とは受刑者を刑務所に入れ、その自由を奪うことを意味するが自由を奪うこと自体がとても大きな苦痛をもたらしている。拘禁刑はそれ以上の苦痛を加えることを目的とはしていないうえに、自由を奪われることによって社会との関係を絶たれてしまうため、社会に復帰することは困難になってしまう。定められた刑期を終えても本当の意味で社会に復帰していくことは難しくなるばかりである。それぞれ受刑者が抱えている問題を克服し、受刑者の社会復帰を助けることが必要である。開放性刑務所は受刑者が出所して普通の生活へ戻るための服役間の最終ステップだと考えられている。 参考文献 http://jp.globalvoicesonline.org/2015/05/09/36331/ (2015/08/01) http://cpr.jca.apc.org/jail/world (2015/08/01)