水不足3
出典: Jinkawiki
水不足問題
現在地球規模で問題とされる環境問題の中で水不足というのがある。日本人は綺麗な水が当たり前のように飲めているが世界に目を向けるとそうではない。水不足の主な原因は人口増加による食糧としての水需要によるものである。世界の総人口は推計で約70億とされおり、このまま増加すると今世紀半ばの2050年には約91億人になると予測されている。人口が増加することにより水の使用量が増えるため人口が増え続けている世界では水不足が今後大きな問題となってくのは確実である。今現在でも世界では約7億人の人々が水不足の状況で暮らしている。不衛生な水しか得られないために毎日4900人(年間約180万人)の子どもたちが亡くなっている。(国連水資源報告書,人間開発報告書)地球上の水の約98パーセントは人が飲むことができない海水などの塩水であり、人が飲むことができる真水はたった数パーセントしかない。アメリカでも現在農業の水資源として地下水であるオガララ帯水層の大量使用により水位が低下していき、いずれはなくなってしまう。中東にある死海の水もだんだん減ってきている。米航空宇宙局(NASA)と米カリフォルニア大学アーバイン校が行った研究によれば、中東地域では真水が失われつつあるとのことだ。それにより2003年から09年にかけて144立方キロメートルの水が失われたという。これらのように水不足は世界的な問題となっており今後日本が水をめぐる戦争に巻き込まれる可能性があることは否定できない。
水をめぐる紛争
世界には二つ以上の国に接している国際河川や湖が多数存在している。このような湖や川では水の分配に関わる問題や水の汚染に関わる国際的な問題が生じてしまうことが多い。一般的に上流の国が下流の国に被害をもたらし問題になるがナイル川のように最下流のエジプトが水の主導権を握り争いが起きている地域もある。また世界的に衝撃を与えたのがアラル海の大幅な縮小である。これは綿花栽培などによりアラル海の水量が極端に減ってしまいかつては世界4位だった広さが今ではその4分の1である。これはアラル海へ流れる川の上流の国が自国の利益だけを目的に開発したために起こったものである。このような水をめぐる世界的な問題、争いは多数存在しており将来的に増加する予測が立てられている。