アノニマス3
出典: Jinkawiki
概要
アノニマスとは国際的なハッカー集団である。だが、決まった集団というわけではなくインターネットを通じてゆるやかにつながっている集団である。政府や企業に対する抗議活動の手段として、インターネット上の特定のサーバーをアクセス不能にしたり、サーバーに侵入し、データの改ざんや流出を行ったりする。アノニマスという名は英語で匿名を意味しメンバーがかぶる仮面は17世紀に英国王に反発して処刑されたガイ・フォークスにちなむ。メンバーの人数や地域的な広がりについては分かっていない。
日本への活動
1、中央官庁への攻撃
2015年11月に起こった。
2、日産自動車のHPへの攻撃
同社のサーバーが大量にデータを送りつけられるサイバー攻撃を受ける。2016年1月13日
3、金融庁への攻撃
金融庁のHPのサーバーがサイバー攻撃を受け、同日朝から閲覧しづらい状況が断続的に続いた。2016年1月18日
4、成田空港のHPへの攻撃
22日夜から断続的に閲覧できない状態になった。2016年1月22日
今年に入り、アノニマスによる日本へのサイバー攻撃が増えた理由はなぜだろうか。その理由は、日本のイルカ漁への抗議だとされている。
海外での活動
1、イスラム国(ISIS)への攻撃
2015年12月11日に国際テロ組織ISIS全面攻撃を仕掛けると宣言。アノニマスは130人以上の犠牲者を出した2015年11月13日のパリ同時多発テロ事件を受け、パリ作戦というハッシュタグで反ISISキャンペーンを開始。アノニマスは、ISISから世界8カ所でのテロ計画の情報を入手することに成功した。テロの標的国のリストには、フランス(パリ)・イタリア(ローマ・ミラノ)・アメリカ・レバノン・インドネシアが記載。
2、ウィキリークスを擁護
セキュリティ業者、HBGary社はウィキリークスの信用を失墜させる計画を練っていた。ウィキリークスは企業システムにハッキングし、その秘密を公開することで企業や政府の不正を防ぐ機能を果たしている。そのような永遠のパートナーに対するHBGary社の企みを察知したアノニマスは、同社のシステムにハッキングを仕掛け、そのEメールの内容を世界に公開した。それによる騒動が元で、同社のCEOは辞任することになった。HBGary社の目的は、この類の攻撃から政府の安全を守ることだったといわれている。
アノニマスについての疑問
アノニマスは国際的なハッカー集団として活動を行ってきたが、その手段は決して許されるべきものではない。しかし、アノニマスが行ってきた活動を振り返ると悪質な行動だと決めつけるのには難があるように感じられる。ISISへの攻撃呼びかけなど、反社会組織への攻撃が見られる。テロ計画の情報リークなどアノニマスによる行動がなければ、テロの実施に伴い沢山の犠牲者が出ていたかもしれない。また、日本への攻撃に関してもイルカ漁への批判を込めての行動なので考え深いものである。アノニマスを犯罪者としてただ単に扱うのではなく、ダークヒーローのような立ち位置を与えることも良いのではないか。