第二次世界大戦11
出典: Jinkawiki
開戦の発火点
世界大戦の発火点として、1931年の満州事変が大きなきっかけとなった。この時代は、世界各地がニューヨークのウォール街ではじまった世界恐慌の影響を受け、社会の激しい動揺に陥っていた。そんな中、1931年9月18日、満州で日本の関東軍が柳条湖近くの南満州鉄道線を爆破しておきながら、それを中国側の行ったこととして軍事行動を開始した。この時、世界は恐慌への対処に追われ、東アジア情勢の変化に積極的に介入する余裕がなく、この満州事変に際して日本の行動は局地的なものに終わると見て、日本に対して宥和的な姿勢をとった。こうして、後に第二次世界大戦につながることとなる満州事変は、侵略国日本にとって好都合な国際環境の中で、徐々に中国侵略を拡大していったのである。しかし、最初の頃は宥和的な姿勢を示していた世界各国であったが、その後の日中戦争の勃発時には、特にアメリカ・イギリスは日本の行動に対し反発の意思を強め、それを契機として日本は次第にナチス・ドイツへ接近していった。