グローバリゼーション15

出典: Jinkawiki

2018年1月23日 (火) 22:51 の版; 最新版を表示
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グローバリゼーションとは、国家や地域を超えての経済的、政治的、文化的な地球規模化である。

現代のグローバリゼーションが始まったのは第二次世界大戦後、冷戦時に、アメリカ合衆国を中心とした西側諸国において、多国籍企業が急成長した時期であると言われている。グローバリゼーションという言葉は1970年代から存在していたが、より広まった時期は、ソビエト連邦が崩壊した冷戦後の1992年以後である。一般的には、1971年のドルショックとそれに端を発した為替レートの固定相場制から変動相場制への移行を契機に急速に進んだ経済のグローバル化(世界経済化)を指して言われる経済用語として扱われる。

しかしながら金融を初めとする経済のグローバリゼーションは単に経済だけの問題では無く、資本主義の新たな発展段階と捉えられ、社会体制、各種ルール、生活様式、雇用問題などの様々な社会分野に影響を与える概念として使われ始めている。またインターネットを初めとするコミュニケーションテクノロジーの急速な発達がこの動きをさらに加速している。

一方でグローバリゼーションは賛否が定まらない概念である。それは、グローバリゼーションが、GDPで世界経済の70%を越える規模を持つ米国、西欧、日本の3極に有利に働き、金融を始め規制に縛られない自由主義的経済を加速し、その結果無秩序な弱肉強食的世界を作り出し、先進国と開発途上国との経済格差を加速するものであるという考え方や、現実的にはその中でも最大の経済力を持つ米国のやり方がグローバリゼーションではないかという米国批判が代表的である。また、一部の世界企業の経済的影響力が、国家と同等、もしくはそれ以上になってきていることや、金融や経済のコントロールが国家レベルではうまく機能しない状態になってきていることなどから、このまま進むと国家という概念すら無意味化するのではないかという認識も出てきている。

しかしながら多くの困難や批判があっても、実際に経済活動を行う者にとっては、もはやグローバリゼーションへの対応は否応ないことになっている。インターネットを使えば、企業規模に関係なく、原則的には世界中のどんな企業とも取引が可能であり、そこでは商品・サービスといった財貨だけでなく、人や資本の調達も可能であり、それを他より有効に活用した企業がイノベーション企業として市場で優位に立つことは止められない。またその際にその企業は各国独自のルールではなく、国際的なルールに即して経営しているかどうかを問われることも事実である。ISO、情報セキュリティ、会計基準、調達ルール、そしてプロジェクトマネジメント方法論であるPMBOKにしても、結局はグローバリゼーションという現象を抜きには語れない。

PMBOKとは現在世界標準となっている、プロジェクトマネジメントの知識体系である。アメリカの非営利団体PMIが1987年に策定し、4年ごとに改訂している。

参考 http://www.it-innovation.co.jp/2005/04/08-131755/ https://products.sint.co.jp/obpm/blog/serial-umeda01

投稿者 K.s


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