ヒートアイランド現象6
出典: Jinkawiki
1.ヒートアイランド現象とは
ヒートアイランド現象とは、都市の気温が周囲よりも高くなる現象のことである。
気温の分布図を描くと、高温域が都市を中心に島のような形状に分布することから、このように呼ばれるようになった。 ヒートアイランド現象は「都市がなかったと仮定した場合に観測されるであろう気温に比べ、都市の気温が高い状態」と言うこともできる。関東地方の場合は、東京都市圏を中心に高温域が広がっている。
都市化の進展に伴って、ヒートアイランド現象は顕著になりつつあり、熱中症等の健康への被害や、生態系の変化が懸念されている。
2.ヒートアイランド現象の要因 ・緑地や水面の減少
緑は、水を吸収し、晴れて気温が高くなると、地面や空気の熱を奪って蒸発する。
また、河川の水も蒸発する際に、空気の熱を奪う。このように車、緑地や水面が減ってしまうと、地面や空気の熱が奪われずに、熱がこもったままになってしまうのである。
・コンクリートに覆われた地面の増大
都心部の地面のほとんどは、アスファルトの道路や、コンクリートでできた建物に覆われている。
これらアスファルトやコンクリートは熱をため込み、なかなか冷めない。
・車や建物などから出される熱の増大
車からの排気やエアコンの室外機から出される空気は、夏場はとても近くには立っていられないほど熱くなっている。
都内を走行する自動車や家庭やオフィスで使用されるエアコンの台数は増え続け、東京の夏はますます暑くなってきている。
・ビルの密集による風通しの悪化
ビルなどの建物が密集すると、風の道がさえぎられ、風通りが悪くなり、熱がこもったままになってしまう。
同じ気温でも、風があると体感温度はぐっと涼しくなる。
参考文献 饒村 曜 (2013) 『天気と気象100』オーム社
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