京都議定書32
出典: Jinkawiki
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概要
温室効果ガスの排出削減に関する法的な枠組みを定めた国際ルール。1997年に京都で開かれた国連気候変動枠組み条約第3回締約国会議で採択された。京都議定書は、これまでに多くの温室効果ガスを排出してきた先進国がまずその責任を果たすべき、との考えに立ったもので、途上国に対して数値目標などの新たな義務は導入せずに、先進国の温室効果ガス排出量削減の数値目標を定めた。目標は、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、HFC、PFC、SF6の6種類の温室効果ガスの排出を、先進国全体で2008~2012年の間に原則1990年と比較して5%削減するというもの。国際交渉では、20年以降にすべての国が参加する「ポスト京都」の枠組み作りが始まっている。
主要各国の削減率
・日本:マイナス6%
・米国:マイナス7%
・EU:マイナス8%
・カナダ:マイナス6%
・ロシア:0%
・オーストラリア:プラス8%
罰則
京都議定書で定められているのは、排出制限なので、排出制限を超えると、目標を達成できていないことになる。そこで、京都議定書では、排出目標が達成できていない国に対して罰則を設けている。罰則は以下のとおりである。
・排出を超過した分の1.3倍が上乗せされる
・排出を遵守するための行動計画を作成する
・排出量取引の参加禁止
京都議定書のその後
2009年に行われたCOP15において、地球の気温上昇を産業革命以前に比べて、2℃以内に抑えることが指針とされ、そのために、先進国には削減目標の設定、途上国には削減行動を実施義務、途上国への支援等について議論が行われた。多くの国はこの交渉に合意しましたが、一部の途上国等の反対があり、全体的な合意に至っていない。しかし、中国やアメリカを含む多くの国が自主的な目標を宣言しており、もしこれが合意されれば、京都議定書に続く議定書になる可能性がある。各国は様々な前提条件をつけており、削減目標に幅がある。また、日本が掲げている「25%削減」はこの時に表明したものであり、現在も日本はこの25%削減を目標としている。
参考文献
千野俊猛 『知らなきゃヤバい! 温室効果ガスと排出量取引』 2009 日刊工業新聞社
HN:テクノうどん