キリスト教10
出典: Jinkawiki
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キリスト教
ナザレのイエス(史的イエスまたは歴史的イエス)をキリスト(=救世主)として信じる宗教である。世界における信仰者数は22億人を超えており、すべての宗教の中で最も多い。
主な宗派
・カトリック教会…ローマ教皇を中心とし世界に12億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派。
・プロテスタント…宗教改革運動などをはじめとして、カトリック教会(または西方教会)から分離した教派。日本では、プロテスタントのことを旧教(カトリック教会)に対し、新教ともいう。
・聖公会…イングランド国教会の系統に属するキリスト教の教派。“聖”なる“公”同の教“会”で聖公会という意味。
・正教会…ギリシャ正教または東方正教会と呼ばれるキリスト教の教派。使徒継承を自認し、自身の歴史を1世紀の初代教会にさかのぼるとしている。
・東方諸教会(東方正統教会・東方キリスト教等)… 西ヨーロッパからみて東方に位置する地域で主に信仰されているキリスト教の諸教派のうち、正教会にもカトリック教会にも帰属しない教会の総称。東方教会に分類される。
上記の宗派はすべて、「父なる神」と「その子キリスト」と「聖霊」を唯一の神として、三位一体として信仰している。これを「三位一体説」という。
伝統的信仰と実践
イエスは、大工の父と母マリアの子である。イエスは、しばしば律法について言及した。イエスの教えの力は彼の魅力の一部である。イエスの教えは口頭でなされ、彼の死後およそ40年~50年を経て、キリスト教聖書の中心をなす4つの福音書に書き記された。福音書は、多くの奇跡を伝えた。不治の病者を癒やし、水の上を歩き、数切れのパンと魚で1000人に食事を与え、死者を再生させ、水をワインに変える。
イエスの教えは律法を基盤としているが、中心は神と仲間の人間を真摯に愛することであり、それをなくして信仰を告白することではなく、また祈りは完全に私的に行うべきものである。
イエスは愛と許しを説く。しかし、福音書にはユダヤ教のラビ、司祭、律法学者に対する辛辣な言葉も満ちている。内いくつかは、キリスト教徒をイエスに従わなかったユダヤ人と差別化をはかるために、後になりキリスト教聖書に追加された可能性がある。
イエスの伝道に激怒した司祭とローマの官憲は、共同でイエスを十字架の刑に処したとされている。しかし、イエスは十字架に架けられた後奇跡的に復活し自らの弟子たちの前にその姿をあらわしその神性を顕した。復活したイエスは、霊的力をもって伝道を続けるように弟子たちに語った。
キリスト教の現在
2万千の異なる宗派とともに、キリスト教は、イエスが創始した伝道についての多くの現代的ヴァリエーションの主題となっている。キリスト教が広がるにつれて、それは多文化的なものとなり、今日では、個々の文化がそれぞれ独自の信仰表現を展開させていっている。例えば、厳粛なヨーロッパのキリスト教の礼拝とは対照的に、20世紀のアフリカのキリスト教会は、礼拝に太鼓や踊りを取り入れている。ヨーロッパの植民者による征服がもたらした苦難の数世紀の後、アフリカのキリスト教神学者は、キリスト教信仰の解釈にアフリカ的なものを吹き込むことを評価しはじめた。
参考文献
21世紀の宗教(2005) 蓮池隆広訳 春秋社