環境難民
出典: Jinkawiki
環境難民とは
環境難民とは、特に統一された定義はないが、干ばつや砂漠化などの環境破壊や海面上昇、浸水、気候変化などの影響によりその地域に居住することが困難になった人々を指す。環境難民を説明するにあたり、自然環境の変化においては、その原因が自然的か人為的かは問わない。移動も国外・国内共に自由である。このような広い意味合いにより、国際法の「難民」に含まれる可能性は低いと思われる。
環境難民の課題
環境難民の最大の問題は、国際社会において環境難民が「難民」として認められていないということである。国際連合は難民の地位に関する条約の中に環境難民を含めておらず、そのため、戦争・迫害での難民と平等な扱いを受けていないのである。定義が曖昧なために、支援策もなく環境難民にとっては、かなり厳しい状況である。よって、これからの課題は、環境難民と判断する基準や支援を開始する基準を設ける必要があるということである。
環境難民の実例
太平洋に浮かぶ島国であるツバルは、地球温暖化に影響により近年、海面上昇に苦しめられている。1990年以降になると海岸浸食が顕著化し始め、現在もその水位は上昇している。ツバルに人々は浸水により住む場所を失い、作物の収穫が減り、突然高波が襲ってきたり、干ばつが頻繁に起こったりと、生活をすることが困難な状態にある。しかしそれでもなお、彼らは正式に難民ではなく、「環境難民」だけ言われ、支援もままならない状況なのである。
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