錬金術

出典: Jinkawiki

2020年1月31日 (金) 22:18 の版; 最新版を表示
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目次

理論

錬金術とは、物質をより完全な存在に変える賢者の石を創る技術のことをいう。

語源

英語の「アルケミー(alchemy:錬金術)」はギリシャ語を語源とするアラビア語の「エル・キミア(el-kimia)」が元になった説、またはギリシャ語で溶解を意味する「キマ(chyma)」から派生したという説の2つがある。 キミアの語源は黒い土地を意味する「ケム(khem)」に由来しており、「ケム」は古代ではエジプトを意味している。

ヘルメス哲学

錬金術師たちは、しばしば自分たちのことを哲学者と呼んでおり、彼らはある優れた知識の体系を自分たちが保持し、守っていると考えていた。その知識とは、ヘルメス神(エジプトのトート神)によって人間に明かされたとされている「ヘルメス哲学(hermetic philosophy)」であり、この体系には他のすべての学問の根本原理が含まれており、存在するすべてのものの性質と起源と目的を説明することができ、宇宙全体の起源と運命を示すことができると考えられていた。 しかし、ヘルメス哲学と錬金術そのものを混合することは誤りであり、錬金術はヘルメス哲学の応用だといえる。

錬金術の成果

錬金術は、現代に応用するようなものを生み出している。例えば、磁器の製法の再発見(錬金術師が、磁器を輸入せず、ヨーロッパで生産する方法を再発見した)、蒸留の技術(アランビック蒸留器の発明とそれによる高純度アルコールの精製、さらに天然物からの成分単離は化学分析、化学工業への道を開い)、火薬の発明(中国の煉炭術師の道士が仙丹の製作中、硫黄と硝酸、木炭を混合して偶然発明したといわれ、のちに西洋に伝わる)、硝酸、硫酸、塩酸、王水の発明(緑礬や明礬などの硫酸塩鉱物と硝石を混合、蒸留して硝酸を得、錬金術師ジャービル・イブン=ハイヤーンは、緑礬や明礬などの硫酸塩鉱物を乾留して硫酸を、硫酸と食塩を混合して塩酸を、塩酸と硝酸を混合して王水を得た。)


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