第三世界
出典: Jinkawiki
第三世界とは、北半球の先進資本主義国家群と社会主義国家群に対し、南半球の発展途上国国家群を指す。資本主義とは、工場や機械・資金等、生産手段を有する者(=資本家)が、労働力となるものを雇って生産活動を行う経済社会を意味する。イギリスでは産業革命を以て確立されたと言われている。これに対し社会主義国家とは、機会などの生産手段となる私有財産こそが社会的不平等の根源と言えるとして、それら生産手段を国有化し、経済上の平等を実現しようとする国家である。発展の経緯としては、産業革命に伴う労働問題・社会問題の発生から、資本主義体制の変革または廃止を主張する立場として発展してきた。
第三世界という言葉は、当初は否定的に捉えられたが、1980年代後半からは政治的、経済的な激動によって社会主義陣営が崩壊し、むしろ発展途上国が結束するひとつの象徴のような言葉となった。第三世界の諸国は世界人口のおよそ3分の2を占めている。この現状は、世界経済の前線で活躍する人々は半数にも満たないことを意味している。今日では経済の低水準状態から脱却し先進国になりつつある国々や、反対に経済発展の気運のない国々もあり、その状況は多様化してきている。さらに、北半球は経済発展が著しく、南の国々への支援の意識が高まっているが、発展速度のずれから、北の考える進歩と南にとっての進歩が摩擦を起こすことがしばしばある。その代表例が環境問題である。南半球が一歩遅れた技術で発展していくことは同時に環境汚染を招くことになる。しかし、環境問題の発端、そして原因のほとんどは北半球にあることは事実である。焼畑などの、その土地にあった生活方法を変えざるを得ない状況になっている地域もある。
今後は、新国際経済秩序(NIEO)を初め、経済成長・南北格差について地球規模での理解が求められることとなる。
参考
http://jp.encarta.msn.com/encyclopedia_761559120/content.html
http://www.sqr.or.jp/usr/akito-y/gendai/72-hidoumei.html
http://sakura.canvas.ne.jp/spr/h-minami/note-daisansekai.htm