竪穴住居
出典: Jinkawiki
○竪穴住居(たてあなじゅうきょ)
竪穴住居とはその名のとおり、穴を掘って、その底に床をつくり、柱を立てて屋根をおおった建物のことである。地面を円形や方形に数十センチ掘りくぼめて、垂直に近い壁や平らな土間の床をつくり、その上に屋根を葺く。主に考古学的調査で発見され、日本では旧石器時代から中世まで使われた主要な住居様式の一つである。一般的には、一辺あるいは径が数メートルで、床面積が20~30平方メートルの、一家族が住むのに適当な広さをもつ。内部には数本の柱穴のほか、炉、かまど、貯蔵穴、溝、工房などの付属施設や、時代や地域によっては埋甕(うめがめ)、石棒、石壇などの宗教的遺構が付随することもある。夏涼冬暖という日本の風土に適した利点や、建て替えの容易さもあるが、多湿や上屋構造材の耐久度や火災になりやすい難点もある。
ヨーロッパでは、旧石器時代からこの住居の形態が出現している。やがて、世界各地で新石器時代に盛んに盛行するようになる。
○縄文時代、弥生時代
日本では、縄文時代ごろから定住化が進み、盛んに造られるようになり、特に東日本を中心に竪穴住居は発展した。最盛期の縄文中期には、数世代にわたる100軒を超える竪穴住居群が環状集落を形成している遺跡も少なくないようである。中には床面積が100平方メートルを超える大型住居、平石を敷き詰める敷石住居、宗教的遺構・遺物を多出するなどの一般住居以外の例もある。後の弥生時代にも伝わり、さらに古墳・奈良時代になると西日本でも普遍化し、平安時代には方形に、炉がかまどに統一され、壁際にかまどを設ける事例が一般化した。排水のため床の周りに溝をつくっていることも多いようである。
また、この住居の中にはトイレもお風呂もなく、ガスも水道もない。今でいうとテントに住んでいるというイメージのようである。この時代は寒さをしのぐための道具はそこまで多くなかったと思われるが、このような住居は寒さや雨などの気候に対応するためにも大きな役割を果たしていたと考えられる。
参考文献
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(竪穴住居)
・http://100.yahoo.co.jp/
・http://www.gunmaibun.org/guide/3/3-5-3.htm