高機能自閉症
出典: Jinkawiki
高機能自閉症は、知的障害のない(IQ70以下)自閉症のことであり、軽度発達障害のひとつである。ここでは主に自閉症について説明する。
概要
自閉症とは、対人関係やコミュニケーションに著しい障害があり、また、特定のものに対する強い興味やこだわりを示す障害である。DSM-Ⅳでは自閉性障害、ICD―10では小児自閉症がこれにあたる。自閉症の約75%は知的障害を併発し、残りの25%が高機能自閉症と呼ばれる。また、自閉症及びアスペルガー障害などをひとまとめにして自閉症スペクトラム障害と考えたり、医学診断では、自閉症関連の障害を広汎性発達障害(PDD)として捉えたりと、そのまとめ方は様々である。
症状
自閉症の中心症状として次の3点があげられる。
①対人関係の質的障害
自閉症者は、対人関係の取り方が極めて不器用である。対人関係の取り方も、孤立型(他者からの接触を避け、孤立しているタイプ)、受け身型(周囲の人に対して従順であり、受け身型であるタイプ)、積極的奇異型(人に対して積極的に関わるが、一方的なタイプ)に分けられる。
②コミュニケーションの質的障害
自閉症者の大半に、言葉づかいや言葉の理解に問題が見られる。例えば小学生にも関わらず大人っぽい話し方や難しい言葉を使ったり、思ったことをそのまま言ったりもする。また、冗談や皮肉が伝わらず、言われたことをそのまま受け止めてしまうことがある。これは自閉症児などには心の理論があまり発達していない点なども問題として考えられる。
③こだわり、行動や興味が限定
自閉症者は特定のものや行為に対して強い興味を持つ。その対象は実に様々で、毎日同じ服を着たり、特定の食べ物しか食べない、さらには同じ場所に同じものがないと混乱を起こしたりもする。また、同じ言葉を繰り返したり、目の前で手をひらひらさせたりと反復的な行為も見られる。