イスラム教徒

出典: Jinkawiki

2009年6月18日 (木) 14:13 の版; 最新版を表示
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イスラム教徒

イスラム教(イスラーム)を信仰・実践する人々のこと。イスラム教徒のことを「ムスリム」という。意味は「神に帰依した人々」。


イスラム教徒の義務

ムスリム、つまりイスラム教徒には「六信五行」という義務がある。

「六信」とはムスリムが信じなければならない六つのこと。「神」「天使」「啓典」「預言者」「来世」「天命」この六つがある。「啓典」は、コーランのこと。ユダヤ教やキリスト教の教えを引き継いでいるから、イスラムでも最後の審判はあって、人々は天国と地獄に振り分けられる。「来世」とはそういうことだ。最後の「天命」というのは、どういうイメージなのか私はよくわかりません。

「五行」は、ムスリムが行わなければならない五つのこと。「信仰告白」「礼拝」「断食」「喜捨」「巡礼」の五つである。「信仰告白」というのは、「アラーの他に神なし。ムハンマドはその使徒なり。」と唱えることだ。声に出さなければダメ。この「信仰告白」というのは、次の「礼拝」と一緒におこなわれる。正式には一日五回、メッカの方向を向いておこなう。ムハンマドはイスラムの教義を作り上げていくときに礼拝の方向を決めた。はじめはイェルサレムに向かってとか、いろいろ試行錯誤するのだが、最終的にはメッカのカーバ神殿に向かって礼拝することに決めた。世界中のムスリムが礼拝の時間にはメッカのカーバ神殿に向かって拝む。次に「断食」。一年に一ヶ月断食月がある。ラマダーンと呼ばれる月だ。これは、まったく何も食べないのではない。日の出から日没まで、太陽の出ている時間帯に食べ物を口にしない、というものである。日が沈んだら、食べてもよい。「喜捨」とは、貧しいものに財産をわけあたえることだ。イスラムは商人の倫理が根っこにあるから、まともな取引で儲けることはいいことなのだが、儲けっぱなしで、財産をため込むことを卑しいこととする。儲けたなら、それを貧しいものに施すことを勧める。「巡礼」は、メッカに巡礼することだ。一年に一回巡礼月があって世界中からイスラム教徒がメッカに集まってくる。現在メッカはサウジアラビアにあるので、サウジ政府は巡礼者の受け入れに非常に気を配っている。また、それがサウジ政府の威信を高めることにもなっているようだ。メッカに巡礼するということは、交通の不便だった昔はなかなかできることではなかった。一生に一度はメッカ巡礼を果たすことがイスラム教徒の悲願だった。だから、今でも巡礼をした人は「ハッジ」と呼ばれ、地域の人々から尊敬をされる。


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