麻薬バス
出典: Jinkawiki
オランダでは麻薬が合法とされている。
麻薬はソフトドラッグとハードドラッグに分けられるが、合法とされているのは中毒性の低いソフトドラッグで、毎日決まった時間、決まった場所に麻薬バスがやってきて、無料でドラッグを打ってくれる。
個人が勝手に打つようになると、注射針を使いまわすことでエイズが伝染したり、健康面でのいろいろな心配があるが、専門家の注射なので、エイズは問題ないし、衛生的である。
また、麻薬は高価で売買されているので、中毒者は麻薬入手のための犯罪を犯しがちになる。しかしオランダの麻薬バスは無料なので、犯罪を犯して費用を捻出する必要がない。犯罪組織は売ることができない、ということが合法の理由としてあげられる。
しかしオランダの麻薬政策は、かならずしも国民的な合意もなく、麻薬バスが走っているのはオランダ国家全体ではなく、ミトレヒトなど一部の都市だけである。
また、麻薬バスで無料の麻薬をもらおうと、外国からの越境者が多数あったことも問題となった。
そこで、外国人の常習者は犯罪を犯す割合が高いという理由から、外国人には麻薬を無料で与えないことを決めた。
過去に、ロッテルダムで海兵隊の一部が、麻薬中毒患者一掃を叫んで、ロッテルダムに麻薬退治に向かおうとしているという事件があった。
ロッテルダムは、麻薬の中心のひとつであり、特にロッテルダム駅構内には、中毒患者がたむろして異様な雰囲気であったという。
麻薬を禁止することで生まれる悪影響を防ぐためにはソフトドラッグの合法化は効果的かもしれないが、軍の人たちがそういう行動を起こしかけたことで分かるように、麻薬の合法政策への反対が今も根強く残っている。