ジャピーノ
出典: Jinkawiki
←前の版 | 次の版→
目次 |
概要
フィリピン人女性と日本人男性との間に生まれた日比混血児(JFC、ジャパニーズフィリピーノチルドレン)は、フィリピンに約10万人いると言われ、現在でも毎年約八千組の日本人男性とフィリピン人妻の婚姻件数がある。その約三分の一にあたるカップルが、経済観念の相違や経済的事由で離婚に至り、フィリピン女性とその子供の多くが身元不判明(戸籍に名前が搭載されていない)の状態。
フィリピンでの現状
ジャピーノにはさまざまな形態があり、あげると次のような状態である。 ● 両親の婚姻後に出生された子 ● 両親の婚姻前に出生、後に両親が婚姻した例 ● 日本人の子を出生後、その父親から認知された子 ● 日本人の子を身ごもったままフィリピンに帰国、後に出生された子 ● 婚姻後離婚して、フィリピン女性が子供連れて帰国ままの状況 ● 婚姻後離婚して、フィリピン女性が夫の子を妊娠したまま帰国、フィリピンで出生された子 ● 婚姻後、離婚手続きもせず、フィリピン女性が子供と一緒に帰国したままの状況下にある子
これらの人々には人権の問題、国籍の問題等々が絡み合い、また無知から手続き上、何もしてない状況下に置かれている。
今後の対策
この状況を放っておくことなく、日本の支援団体、弁護士等と協同で戸籍探し、国籍確認調査、戸籍への登載作業を行っていく人たちがいる。その多くは財団であったり、独立支援を行える組合などである。この作業が進めば、悲願である日本人としての証が得られ、さらに自由に祖国との往来を果たすことができる。彼らが日本で勉学や就職することは、フィリピンの新日系人社会の生活水準・地位の向上につながると同時に、新日系人が家族で日本に定住するという新しい可能性を開くものだ。
この問題解決の大きな1歩となった国籍法の改正は本来、目的は日本人の父親(母親と未婚)を持つ「外国籍の子供」(母親が日本人の場合日本国籍を取得できる)の救済がだったはずで、この事自体はあまり問題は無いと言うより、人道的にこの措置は良い事である。しかし、問題はその子供に国籍を与える「条件」に不備があると言う事。父親の認知だけで(科学的検証などは無し)国籍を与えると言う事は問題であるとは言えるのではないかという声も上がっている。
参考文献
「ジャピーノ 忘れられた日比混血児」講談社文庫、著者: 軍司貞則、発行年月日:1996/06/15