アドラー心理学
出典: Jinkawiki
アドラー心理学は、精神科医アルフレッド・アドラー(1870~1937)によって始まった心理学の理論である。アドラーは、オーストリアでフロイトと共に心理学を研究していたが袂を分かち、独自の理論をつくった。その理論を、当時の非行少年や親子問題のカウンセリングに役立てていった。特筆すべきは、その理論の古さにある新しさである。第2次世界大戦前につくられた理論という古さに関わらず、現在の学校現場における子どもたちの行動にぴったりと当てはまるという新しさである。そして、我々が問題を見つけたときに最初に考える「なぜか」という原因追求をするのではなく、「何を目的に行動しているか」という視点で子どもを見ていこうとしていることである。原因論ではなく、目的論で子供たちの行動をとらえていこうとするのである。
アドラー心理学の視点
共同体感覚
人は誰もが集団に所属したい意識を持っているのであり、集団からはみ出してまで生活しようとはしないというもの。そして集団に所属しているときに自分自身が集団に居場所があったり何か集団に貢献して関わっていこうとする。
目的を探る
原因を追究せず、「荒れ」をつくっていく目的は何なのかを探るのである。目的を探るのは、次のような利点がある。
まず、「荒れ」の目的を見つけることで、その目的に対処していく方法を話し合える。次に、方法を考えて実行すればよいということで気が楽になる。そして、どんな点で励まし勇気付けていくかというポイントを考えられるようになる。さらに、未来を作り出すことを可能にしていくのである。
誰の課題かを見る
「荒れ」の渦中にいるような子どもがとる良くない行動を、アドラー心理学では「不適切な行動」という。このような不適切な行動は、家庭での甘やかしや過干渉が引き金になっていることは否めない。しかし、だからといって全てそうであったなら、その不適切な行動はどうして学校だけに現れたのだろうか。
実は、学校での不適切な行動を問題視しているのは、教師なのである。保護者は問題視していない。というより、問題視する言動が家庭ではないのである。
つまり、この不適切な行動を問題しているのは学校側であり、学校の解決するべき課題なのである。
個人は分けられない総体的存在
強い強調(太字)
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