AB型
出典: Jinkawiki
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概要
AB型は、A遺伝子・B遺伝子を一つずつ持っている。A抗原およびB抗原の両方の抗原を発現する遺伝子を持っており、抗体形成はない。
歴史
血液型の歴史は、人類はO型から始まり、紀元前1万年頃にA型とB型が誕生した。そして、AB型が誕生したのが、今から約一千年前のことである。たった一千年前に誕生したということで新種の血液型とされ、まだ多くの謎があるが、遺伝的に考えれば、AB型はA型とB型の間に生まれた血液型である。 もともと人間発生時は、O型しかいなかったとされている。この頃、人間は狩猟民族で肉食だったので、穀類や野菜を消化するのは苦手だった。狩猟民族の人間が食物連鎖の頂点に立つようになると人口が急速に増加し、食料の供給が難しくなり、人間は大移動するようになった。最初にヨーロッパへ、次にアジアへ、その後、アジアを経由し、一部の民族がアメリカに渡り、ネイティブアメリカンに生活の場を広げていった。新天地に移った人間は、狩猟民族から農耕民族へ変化していき、その過程で生まれたのがA型である。A型は、穀類や野菜を消化するのが上手く、肉の消化は不得手で、集団生活をするようになったため、O型よりも感染症を防ぐために、免疫機能も発達している。そして、定住して、農耕生活を始めるようになったが、人口増加が止まらなくなっていった。広い土地に移ったが土地が足りなくなって、一部の民族が遊牧民となり、B型が生まれた。遊牧民のため、乳製品の消化などに強い傾向があった。その後の歴史の流れによって、定住していたA型と遊牧民であるB型が交わり、人々の生活に変化が起こって、A型とB型の混血のAB型が誕生したのである。生活様式や人種、宗教もまったく違っていたA型とB型の間に生まれたAB型は、両方の特徴を受け継いだり、受け継がなかったりしていて、未だに、不安定な血液型とされている。
AB型の気質
理性による合理性
AB型の考え方や行動の基本は、合理的。つまり、何事も理性で割り切ろうとし、不合理さや心情的な関係で引きずられたり、制限もなくのめりこまないということである。AB型は、人付き合いがよすぎるくらいの人が多いが、単なる義理習慣による人付き合いを嫌う人が極めて多い。また、AB型は、自分の利害のためには情に流されないため、自分の利益や欲望にさえ簡単に制限を加えることから、ドライに見られることがある。社会参加への際も、しっかり自分の役割を決定して、その範囲内で努力し、責任を果たそうとする。AB型の基本気質を合理的としたが、理性の骨格を言語だと考えてみる。言葉を自分のコミュニケーションを思い通りに行うための道具として考える他の血液型と比べると、言葉は道具を離れ、生きることそのものと密接にかかわっていると考えるのがAB型である。言葉に縛られたり、言葉が絶対であるかのように見えるため、理性が最高の支配者で生物的な欲求も本能さえも、理性によってコントロールされる。
個人の問題と社会問題
AB型は決断力があると言われるが、これは頭の反射神経に優れ、判断分析の早いためである。しかし、物事をさまざまな視点から分析して、適切な回答を見つけようとするとき、分析回路が混乱し、個人的な問題や、あるいは重大な決断の際には、しばしば主観に満ちた断行の決意を必要とされる。逆に社会の中では、AB型は、対立する意見を調整し、多種多様な考えを持つ、多くの人々をまとめる調和役としての能力が発揮される。民主的であることを望む社会の中では、AB型は貴重な存在と言えるのだ。
対人関係
AB型は、自分の好みや主張を人に押し付けたりすることが少ない。物事に対して相対的な考えを持ち、物の見方には色々な角度があることを理解している。また、”頼まれたら断れない”ことから、他人のための気働きもかかさない。周囲の人々を喜ばせ、自分の損得抜きでまめまめしく他人のために尽くすところは、誰でも好感を持てる。
短所
AB型は、プライベートで見せる素顔は人に好かれないような要素が多い。素顔が魅力に乏しいのは他の血液型にも言えるが、AB型は、それをわりに無用心に人前でも見せるので人々を戸惑わせることがある。また、表面的には非常に常識的で合理的であるが、内面の感じ方・考え方はかなり異色なため、変わり者と言われる。AB型とAB以外の人々の神経の傷つき方は、多少隔たりがある。そこの理解と共感がAB型に不足していることである。
参考文献・資料:血液型人間学 能見正比古 青春出版社