おこづかい
出典: Jinkawiki
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概要
「こづかいせん(小遣い銭)」の丁寧語。特に、子供に与える金銭をいう。
お小遣いから見える人間関係
子どもたちにおこづかいについて聞いてみると、子どもの世界、親の世界、家庭の中の葛藤状態が見えてきます。 最近、日本ではおこづかいを定期定額制から、必要な額をその都度渡す形に変えるなど、親の管理が厳しくなっているようです。親のお金の使い方や考え方が変わってきていて、それがおこづかいにも反映しているようです。 もともと日本は貪欲にお金を稼ぐことに否定的な面があります。子どもに渡すおこづかいも、生活に必要なお金というより、お金の使い方を学ばせるために渡しているようなところがあります。お手伝いの報酬として渡したり、お金をとおして親の苦労を知らせるなど、とても教育的な部分があるのが特徴的です。 中国ではもっと日常的に必要なものにおこづかいを使っています。私が驚いたのは、中国の朝鮮族の小学生の使い方に、「学費」と答える子どもたちがいること。教育熱心な家庭ほどそういう傾向が強く、中国の親にとっては、子どもが学費を自分で払おうとすることは自慢できることなのです。結局は親の財布から出ているのですが、子どもが親を思い、家計を助けようという気持ちから、学費を出す。そこに子どもの家族への気持ちが見えてきます。 おこづかいから親に何かを買うことは日本にもありますが、多くは誕生日プレゼントなどでしょう。これも親への気持ちの表れですが、中国ではもっと日常的に、おこづかいから野菜や日用品を親に買う例に出会います。 韓国で小学校中学年の男の子に、「お母さんのために買ってあげたものは?」と聞いたら、「ゴム手袋を買いました」と答えました。インタビューが終わってから、「ゴム手袋しか買ってあげていないことに気づいてつらかった。インタビューしてもらって気づくことができて、人生でいちばんうれしい日になりました」と言ってくれました。 人に聞かれておこづかいの使い方を振り返ることが、これまでのお母さんとの関係を振り返るきっかけになったのでしょう。おこづかいの使い方は、親子関係や友人関係と深くかかわってくるのです。