福祉に関する学科
出典: Jinkawiki
福祉に関する学科は、高等学校設置基準に規定されている専門教育を主とする学科の1つ。教科「福祉」は、産業としての福祉の各分野に関する知識と技術を習得させることなどを目的とする教科。」文部科学省
目次 |
内容
・社会福祉基礎 4単位
・介護福祉基礎 5単位
・コミュニケーション技術 2単位
・生活支援技術 9単位
・介護過程 4単位
・介護総合演習 3単位
・介護実習 13単位
・こころとからだの理解 8単位
・人間と社会に関する選択科目 4単位 ―公民、数学、理科又は家庭(学習指導要領より)
設置の背景
直接的なきっかけは1998年7月に理科教育及び産業教育審議会から答申された「高齢者や障害者へのよりきめ細かな介護サービスに対応できる専門的な知識や技術を有する人材の育成と確保」への対応である。 また、社会福祉及び介護福祉士法の成立により福祉・介護の国家資格が登場し、高校福祉科の卒業生に介護福祉士国家試験受験資格が与えられた。 高齢化社会が進むにつれ介護のニーズは高まる一方で人材不足が叫ばれ、介護従事者の必要性が高まる中、介護福祉士などの福祉に関する人材の養成の必要性に対応するため教科「福祉」が新設された。
高校福祉科卒業生の実績
・国家試験合格率は第21回福祉系高等学校受験者8487名、合格者4778名。合格率は56.3%で9年連続全国平均(第21回は52.0%)を超える。 また、高校福祉科出身者の離職率が低いとも言われている。 ・進学・就職が約半々→進学のうち半分が福祉分野へ、就職者の3分の2が福祉関連へ就職している。 このように、高校福祉科は福祉の世界へ多くの人材を送り出している。
問題点
学習指導要領の改正により授業時間数が大幅に増加したため、授業時間確保が難しくなり介護福祉士養成をやめる学校も多いのが現状である。
参考文献
文部科学省ホームページ「高等学校に関する福祉学科」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/shinkou/1290800.htm(2011/1/21閲覧)
文部科学省 高等学校学習指導要領
福祉科教育法の現状と課題 加藤聖子CiNii論文情報ナビゲーター(2011/1/21閲覧)
高校「福祉」科の現状と教員養成の諸問題 櫻井慶一 教育研究所紀要 第19号(2010)