マルコムX2
出典: Jinkawiki
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過激派のきっかけ
マルコムがこういった過激な路線をとったのは、ある小学校教師の一言からでした。 小学校でのマルコムは常に成績優秀であった。中学二年の時に担任の先生に将来の職業について聞かれたマルコムはこう答えました。『弁護士になりたい』そうすると彼の教師はこう言いました。
(以下引用) 『マルコム、人生でわれわれに最初に必要なことは現実的になることだ。今私の言ってることを誤解しないでほしい。ここにいるみんなが君を好きなのはわかっているだろう。しかし、君は自分が黒んぼだという現実を忘れてはいけない。弁護士は黒んぼにとって現実的な目標ではない。君は君のなれる物について考える必要がある。きみは手先が器用で物を作るのが上手だ。誰もが君の大工仕事をほめている。大工になることを考えたらどうかね。君ならいろいろと仕事があることだろう。』
後年では、マルコムは『あの日の先生の言った言葉は善意からであって、悪気がなかったことはわかっている』と語っている。この事で黒人差別の現実を思い知ったマルコムは過激派路線をとっていくのです。
過激派軟化のきっかけ
マルコムが過激派から、軟化したのは1964年にイスラムの聖地メッカに巡礼したことがきっかけでした。イスラム教徒であるマルコムがメッカへ向かう飛行機の中での事を次のように話しています。
(以下引用) 『あらゆるところから巡礼のために人が集まってきていて、明らかにイスラム教徒の大勢の人々が抱き合っていた。さまざまの顔の色、機内の雰囲気は暖かさと友情にあふれるものだった。ここには全く肌の色の問題はないんだな、と私は感動した。』
また、巡礼参加時の事も次のように言っています。
(以下引用) 『世界中から何万人という巡礼者たちが着ていた。青い目で金髪の者から黒い肌のアフリカ人まで、あらゆる人種がいた。しかし、みな同じ儀式に参加し、私がアメリカでの体験で白人と非白人との間には決してないと信じるようになった一体感と兄弟愛の精神を示していた。
メッカ巡礼を終えたマルコムは、ニューヨークの空港で待ち構えていた記者たちにこう言いました。
(以下引用) 『以前は、すべての白人を一からげに非難していました。二度とそのような罪は犯しません。白人の中にも実に誠実な人もいると分かり、黒人に対して真の同士愛を持つ事が出来る人もいるとわかったからです。』
Xという性の由来
マルコムはイライジャ・ムハマドからXという性を与えられます。これは、奴隷所有者につけられてしまった名前を捨て、永久にわからない自分のアフリカ家族の性を象徴するという思いが込められています。
参考文献
・マルコムX自伝 (上・下)マルコムX著
・そうだったのかアメリカ 池上 彰 著
HN マルコムY