世界人権宣言3

出典: Jinkawiki

2012年8月3日 (金) 05:40 の版; 最新版を表示
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世界人権宣言3

国連憲章と人権  第二次世界大戦以前は人権問題は基本的にはその国内での問題であり、国際法や国際機関が手を下すことはなかった。しかし、第二次世界大戦下でナチズムやファシズム、軍国主義などによる人権侵害は平国際和の弊害になると思い知らされた。その結果、国連憲章は基本的人権、人間の尊厳と価値、男女の同権に対する信念を確認し、第一条の目的には「人種、性、言語、または宗教による差別なく、すべての者のために人権および基本的自由の尊重」を勧めるための国際協力を宣言した。しかし、国連憲章は人権や基本的自由を提唱しながらも、その具体的な中身には言及していなかった。


世界人権宣言の内容  国連は国連人権委員を設置し、彼らはその最初の仕事として国際人権章典を作成した。国際人権章典の冒頭を構成するのが世界人権宣言であり、これは1948年12月10日、国連総会によりすべての国が達成すべき共通の基準として採用された。   この宣言の第一条は「すべての人間は生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である」として、第二条にはこの宣言の権利と自由は人種や性、宗教などによって差別されることなく共通していることを定めている。この他にも、生命、身体の安全、思想、良心、宗教の自由など市民的、政治的権利を規定している。また、社会保障や労働の権利、経済的、社会的、文化的権利も規定されている。最後に、これらの権利と自由がすべて保障される社会的、経済的秩序を享有する権利、社会に対して個人がもつ義務と責任をお規定している。


世界人権宣言の意義  この宣言は形式的には国連総会で決められたもので、国連加盟国を法的に拘束するものではない。しかし、この宣言によって国連憲章の人権尊重の内容が具体化され、これを基に国際人権規約が作成された。世界人権宣言の内容は対日平和条約の前文などにも言及され、各国の憲法にも採用されている。また、現在では国際社会において広く受け入れられ、国際慣習法になっているとする考えもある。


(参考文献:初瀬龍平 他 『国際関係キーワード 明日の福祉国際社会のために』有斐閣 1997、村上直久 『国際情勢テキストブック』日本経済評論社 2005)


--Daijiten2009 2012年8月3日 (金) 05:26 (JST)Golgo


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