ブラックホール
出典: Jinkawiki
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ブラックホール
中性子の縮退によって支える事ができる星の重さには限度がある。もし、星の中心部がそれ以上の重さの場合、重力崩壊による収縮は止まることなく際限なく続き、ブラックホールが形成される。
もともとの星の重さが、太陽の30倍から40倍以上の星の場合、最終的に出来る鉄の中心部の重さが太陽の重さの1.4倍を超え、ブラックホールができる。
ブラックホールというのは重力崩壊によって、重さはそのままに大きさが小さくなっていく天体で、2つの物体の及ぼす重力は、お互いの距離が小さければ小さいほど大きくなる、よって、ブラックホールでは収縮する中心部で重力がどんどん強くなり、その重力でさら重力崩壊が促進され、さらに重力が大きくなる。
地球では、ボールを秒速11メートルの速さで打ち上げると重力を振り切り、宇宙空間に飛び出す事ができる。之を脱出速度という。脱出速度は重力が強くなれば強くなるほど大きくなる。ブラックホールでは収縮する中心部の大きさが半径3キロメートルほどになると、脱出速度が光速に達し、光でもブラックホールから逃げ出す事ができなくなる。
光でも逃げ出す事ができないという事はどんな物体も外に出れないという事で、ブラックホールの中に入った物体は二度と出で来る事はない。
重力崩壊によって収縮した中心部は、際限なく中心の一点にむかって落下する、ブラックホールの中に入った物体も同じように落下するので、その一点は限りなく物質が詰め込まれた状態になる。この時物質がどのようになるかはわかっていないが、密度が無限に大きくなるブラックホールの中心を特異点と呼ぶ。
ワームホール?
ブラックホールに落ちた物質がその後どうなるか、その1つの可能性として、ワームホールというものがある。 特異点に引き込まれた物質は宇宙の別の場所の出口から放出されているという説である。 アインシュタインの一般相対性理論によると、ブラックホールの正反対の性質を持ったホワイトホールという天体が存在する可能性がある。ホワイトホールというのは、あらゆるものを吐き出す天体の事で、この中心ではどんな物質も留まる事ができず必ず外に放り出されてしまう。 ブラックホールとホワイトホールがつながると、ブラックホールに吸い込まれた物質はホワイトホールから出てくる事ができる。この2つの天体をつなぐ、仮想的な構造ことをワームホールという。 ワームホールがもし存在していたら、どんなに離れた場所でも一瞬で移動できてしまう。 それどころか別の宇宙につながっているかもしれないのだ。
参考図書 ナツメ社発行 二間瀬敏史著 図解雑学天文学
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