カレワラ

出典: Jinkawiki

2013年1月31日 (木) 11:26 の版; 最新版を表示
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「カレワラ」とは、1835年という比較的新しい時代、エリアス・リョンロット(リョンロート)という名のひとりの医師によって編纂された「叙事詩」である。


この物語の原型となった口伝は、収集された時点で、すでに死に行く物語のひとつだった元になっているのは、各地に散らばっていた古い伝説で、リョンロットが収集した時点ではバラバラで、集められた小さなエピソードや歌ごとに独立して成り立っていた。物語はすべて、歌として語り継がれるものであり、カレワラの元になった伝説は、人の口から口へ、語り伝えられていったものだった。その伝播の過程で、物語はフィンランド、カレリア、イングリアにまで渡る広範囲に散らばり、地域ごとの変化が生まれ、新たな物語が付け加えられた。


1828年、リョンロットが消え行く物語のかけらを集めはじめたとき、「カレワラ」の元となる物語には、採集場所ごとに、かなりの差があり、それらを、創作と想像を交えつつ、一本の筋道に創りなおしたものが、1833年、最初に作られた「原カレワラ」である。


その後、1835年に「古カレワラ」を出版したのち、リョンロットはさらに、1845年、新たに収集された歌を加えた「新カレワラ」を作る。これが、現在、日本語にも翻訳されて読まれている、「カレワラ」である。


参考文献 『カレワラ神話と日本神話』 小泉保 NHKブックス


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