南鳥島
出典: Jinkawiki
南鳥島とは
南鳥島は、東京から南東に約1950キロ、小笠原諸島の父島から東南東に約1300キロ離れた日本最東端の島である。 約1億2000万年前にタヒチ島沖でサンゴ礁が隆起して生まれ、その後長い年月をかけて移動してきたと考えられる。 島の面積は1.51平方キロ、上空から見ると一辺の長さが約2キロの正三角形にちかいかたちをしているという。 この島には現在海上自衛隊厚木基地所属の隊員と、気象庁の職員合わせて約20〜30人が常駐している。 そんななか2012年6月、この島付近の海底からレアアースなどの資源が発見されたと報じられた。
レアアースについて
レアアースは(希土類)はレアメタルの一種であり、17種の金属元素の総称である。液晶テレビやスマートフォン、ハイブリット車などの生産に不可欠なことから 「ハイテク産業のビタミン」と呼ばれている。レアアースの問題は生産地が偏在していることであり、特にネオジム磁石の保持力強化に使われるジスプロシウムは現在99%が中国で産出されている。
資源開発のハードル
こうした資源の存在が有力視される一方、開発は一筋縄ではいきそうにないという。埋蔵されている海域がある程度特定できる海底熱水鉱床以外は、正確な分布すらも把握できていないのが現実である。 しかし特定できると書いた海底熱水鉱床にも重大な問題として「チューブワーム」という熱水鉱床から吹き出すメタンなどを養分にするいきものの存在があげられる。 このためもし鉱床を回収する作業を行えば確実にいきものの生態系に影響を与えることになると予測される。すでに熱水を噴出しなくなった鉱床であれば生態系への影響リスクは免れるが、まだそれらを発見する技術は開発できていないのである。