チェルノブイリ原発事故3
出典: Jinkawiki
概要
1986年、旧ソ連(現ウクライナ)でレベル7のチェルノブイリ原発事故が起こった。外部電源の停電時に補助電源が作動するまでの10数秒間の原子炉からの電力供給を調べていた実験で、安全装置をはずしたままで、いったん下がりすぎた出力を上げようとしたとき、4秒で定格出力の約100倍に到達、原子炉が爆発してしまった。この事故による死者は31人、負傷者は203人。
被害
事故とともに、放射能は火災や風にのるなどして国境を越えてヨーロッパ全体に広がり、東西約950km、南北役400kmの地域、スウェーデンまでも放射能で汚染した。ウクライナの穀倉地帯の農作物や牛乳やキノコからも、高レベルの放射能が検出された。
また、放射能汚染地域にすんでいた人々や、長期にわたり汚染された食物を摂取し続けた人々は、ガンにかかりやすくなっている。中には、子どもの甲状腺がんの発生率が高くなっている地域もある。現在も晩発性障害に苦しむ人は多い。
事故炉は放射能もれを防ぐため、コンクリートで固める「石棺」とされ、2000年にはこの原発全体が閉鎖された。
参考文献 :
『シグマベスト 理解しやすい地理B 改訂版』文英堂