地球温暖化8
出典: Jinkawiki
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地球温暖化の原因
20世紀後半以降に見られる地球規模の気温の上昇、すなわち現在問題となっている地球温暖化の主な原因は、人間活動による温室効果ガスの増加であることがほぼ確実であると考えられている。大気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスには、海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、再び地球の表面に戻す性質(温室効果)がある。18世紀半ばの産業革命の開始以降、人間活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加した。この急激に増加した温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温暖化の原因と考えられている。
影響
気温上昇により南極などの氷がとけることで海面が数m上昇する。バングラデシュ、モルジブなど数十カ国で国土の大半が水没することも警告されている。 日本でも海面がおよそ1メートル上昇するだけでも、水没域の東京、大阪など都市部を中心に90兆円以上の資産が失われるなど、大きな被害を受けることが予測されている。 南極の氷の10分の1が融解するだけで海面が7メートル上昇する。すでに南極の気温は2.5℃上昇し、房総半島くらいの大きさの巨大氷山がいくつも流出し始めている。今後100年で両極の気温は10℃以上の上昇が予測され、今世紀末には北極海の氷がなくなるとNASAが警告している。 最大の問題は、水や食料が世界的に不足してくることだ。15年後(2025年)には世界人口の大半にあたる約50億人が水不足になると予測されている。また、今後100年以内に、中国で米の収穫は8割減、ブラジルやインドでは小麦などの収穫が大幅に減少するなど、深刻な食糧不足が警告されている。(国連IPCC報告) すでにかんばつや洪水が多発しており、こうした水不足や食糧危機の兆候が現れ始めている。 日本は、食糧の大部分を他国からの輸入に頼っており、日本は食糧危機の危険性の最も高い国なのである。
対策
1997年の温暖化防止京都会議では、先進国全体で約5%の温暖化ガスを減らすことが決められた。 温暖化を防止するためには地球全体で60~80%の温暖化ガスの排出削減が必要だ(国連IPCC報告書)。途上国の100倍以上のCO2を出している日本は91%、アメリカは96%の削減が必要だ。 現在、EU(欧州連合)は削減目標を40%と大幅に上げ、ドイツやイギリスなどは既に約10%~20%の削減をしている。しかし、日本の削減目標はわずか6%。しかも逆に8%増加している。こうした温暖化ガス排出量の増大で、このままでは温暖化防止は手遅れになると国連UNEPは警告している。
参考文献
気象庁 | 地球温暖化の原因http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/portal/chishiki_ondanka/p02.html
5分でわかる地球温暖化|環境問題を知ろう|NPO法人ネットワーク http://www.chikyumura.org/environmental/earth_problem/global_warming.html
SC