ピーターパン症候群

出典: Jinkawiki

概要

ピーターパン症候群はピーターパンシンドロームとも呼ばれる。

大人という年齢に達しているにもかかわらず精神的に大人にならない男性を指す言葉として用いられる。

1983年にアメリカの通俗心理学本作家であるダン・カイリーが著した『ピーターパン症候群』（Peter Pan Syndrome）で提唱されたパーソナリティ障害，精神疾患のこと。つまり，「誰でも持っている問題の一種」であり，心理学・精神医学の正式な用語ではない。従ってアメリカ精神医学会出版の「精神疾患診断統計マニュアル」には記載されていない。

人格が未熟で依存的，まわりには敏感で主体性に欠け，自己主張も苦手な生真面目な人に多く見られる。 幼児性や責任感の欠如，異性に接することのできない自我の未熟さが見られ，大人の仲間入りができない夢の島で遊ぶ永遠の少年を意味する。

「ピーターパン」は人間的に未熟でナルシズムに走る傾向を持っており，自己中心的・無責任・反抗的・依存的・怒り易い・ずる賢いという子供同等の水準に意識が停滞してしまう大人を指す。ゆえにその人物の価値観は「大人」の見識が支配する世間一般の法律や常識をないがしろにしてしまう傾向があり，社会生活への適応は困難になりやすく必然的に孤立してしまうことが多い。

発症原因

「ピーターパン」は年齢的には大人の男性である少年で，母親に甘えている時や甘えたいと欲している時に母性の必要を演じる傾向がある。

原因としては

近親者による過保護への依存・マザーコンプレックスの延長・幼少期に受けたいじめもしくは虐待による過度なストレス・社会的な束縛感・孤立感・劣等感からの逃避願望・物理的なものでは脳の成長障害が関係しているのではないかと諸説が唱えられている。

しかし現段階での学識的な因果関係としてはあくまで推測の域である。まだまだ調査は進められていない。

類似例

・モラトリアム症候群

モラトリアムとは「延滞」という意味で心理学では学生など社会に出て一人前の人間となることを猶予されている状態を示す。

子どもから大人になることを不安に感じて前に進めなく，停滞してしまう状況を示す。

・シンデレラコンプレックス

シンデレラコンプレックスとは男性に高い理想を追い求め続ける，女性の潜在意識にある「依存的願望」を指摘したものを示す。

童話『シンデレラ』のように，女性は外からくる何かが自分の人生を変えてくれるのをいつまでも待ち続けている，として名付けられた。

・青い鳥症候群

期待されていることと現実との落差が見えず，自分の進路の選択などに当たって自己決定ができない現代青年の精神的病の１つ。

母子関係が濃密である，環境や集団に過適応する，自我を主張しないなどの幼児性が背景にある。

・隣の芝は青い

他人のものはよく見えてしまうこと

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