国連人間環境会議
出典: Jinkawiki
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国連人間環境会議
別名「ストックホルム会議」
1972年、6月5日から6月16日までスウェーデンのストックホルムにて開催された会議。 世界113カ国の代表が参加した世界で初めての環境問題を話し合った大規模な政府間会合である。 「かけがいのない地球(Only One Earth)」というテーマがかかげられた。 この会議では人間居住,天然資源管理,有害物質,環境教育・情報,開発など広範な問題を取り上げ,世界の環境問題の幅広さを印象づけた。
また、会議の行われた6月5日は環境の日として記念日となっている。
開催の背景
第一は、1950年代、60年代の急速な経済発展である。先進工業国では飛躍的な経済成長に伴って、排ガス、廃水、廃棄物が飛躍的に増大し、かつて無限と考えられていた大気や水という環境資源が受容し浄化し得る能力を超えるまでにいたり、その限界が認識されるようになったことである。
第二は、この地球を「宇宙船地球号」と呼ぶ考えである。人口、天然資源、環境資源など地球上のあらゆる要素が複雑微妙に相互依存しており、有限かつ一体のものとして、この地球をひとつの宇宙船にたとえ、みなが協力してこれを守っていかなければならないと考えるようになったことである。
第三は、開発途上国における環境問題である。工業の汚染による環境破壊よりも、あるれる人口、低い栄養、住宅、教育施設の不足、自然災害、疫病のおそれといった貧困からの脱出が、最大の環境問題になっていたことである。
この会議によって採択された勧告
この会議内で
「人間環境宣言」
「環境国際行動計画」
2つが採択された。
この会議の影響
ユネスコ総会での「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)採択や「国連環境計画(UNEP)」設立の契機にもなった。
一方で、開発が環境汚染や自然破壊を引き起こすことを強調する先進国と、未開発・貧困などが最も重要な人間環境の問題であると主張する開発途上国とが鋭く対立(南北問題)した。