エフェボフィリア
出典: Jinkawiki
概要
エフェボフィリアとは、成人男性における思春期の男女にむけられる性的嗜好のこと。このエフェボフィリア的性癖の持ち主はエフェボファイルやエフェボフィルと呼ばれている。欧米では通用する言葉だが、日本ではなかなか流通していない。古代ギリシア語で「青年」を意味する「エペーボス」と、「友情的な愛」を意味する「ピリアー」の二単語からなる合成語である。古代ギリシアにおいて少年愛は、ポリス形成に無くてはならないものだった。よって当時は男性少年愛は極めて高尚なものとされていた。しかし当時の認識ではエフェボフィリアは女性への愛情は含まない(女性にむけられるものはヘベフィリア)ために、現在の意味は原義とは少し違うものとなっている。
古代ギリシアのポリス社会における少年愛
実際当時のポリス社会では同性愛が非常に盛んではあっが、それは年端もいかぬ少年のみに愛情をむけるものではなく、むしろ成人男性(18歳で成人と見なされる場合がほとんどだが、ポリスによってまちまち)同士の同性愛、エペーボピリアのほうが盛んであった。そして「スパルタ」というポリスでは、少数支配者の結束や権力を守るために、少年愛を「市民の義務」としていた。これは「少年愛」をただの性的嗜好としてではなく、政治的なツールとして上手く利用した例である。
参照:古代ギリシアの同性愛 著K.J.ドーヴァー、原著Kenneth James Dover、翻訳中務 哲郎、下田 立行
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