開発独裁４

出典: Jinkawiki

開発独裁

経済発展途上にある国の政府が、国民の民主的な政治参加を抑制しつつ急速な発展と近代化を目指す体制のこと。戦後の世界において絶対の崇高な価値を認められている民主主義、つまり政治プロセスへの国民参加を否定する「独裁」という政治体制を、もう一つの重要な価値、すなわち急速な「開発」の実現のためにはやむを得ないと正当化してしまうことから、「安定と成長の政治」と呼ばれることもあった。福祉や自国の尊重などの政策は後回しにして、工業、資源開発、土木、軍事部門に経済資源を優先的に配分し、国力の底上げを図ろうとする。第二次世界大戦後の韓国やフィリピン、インドネシアなどに見られ、政権内の腐敗を招くことが多かった。

民主主義への転換 : 権威主義体制をとっていたいくつかのアジア諸国は、政治体制の汚職や腐敗に起因する非効率性・国民のニーズや価値観の変容・欧米を中心とする国際社会からの圧力などの要因によって、民主主義への転換を余儀無くされた。しかし、シンガポールやマレーシアのように、持続的な経済成長を遂げた国は、アジア的民主主義を主張し、開発独裁体制を継続している。

参照 http://opac.kansaigaidai.ac.jp/cgi-bin/retrieve/sr_bookview.cgi/U_CHARSET.UTF-8/DB00000272/Body/j12_02.pdf

https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/1856/1/seikeironso_73_1-2_141.pdf