ICE

出典: Jinkawiki

2014年7月27日 (日) 17:34 の版; 最新版を表示
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 学びの過程を、アイディア(Ideas)とつながり(Connections)と応用(Extensions)の3つのカテゴリーに分けた学習方法のことである。


 アイディアとは学習を形作るブロックのようなもので、ある過程における複数のステップ、必要な語彙、初歩的な技能など、新しいことを学ぶのには欠かせないものである。新しいことを始めるとき、我々は自分がどのような手順で始めればよいのかという、取るべき方法を知りたいと思う。そして要領をつかむまでそのやり方をきちんと守る。このような自分が行うことの「手順」をアイディアという。アイディアで得た手段という知識の一つ一つを関連づけていくことをつながりという。知識の一つ一つにはつながりがあると知り、学習の理解が深まってゆく。応用とは学びの成長における最終段階を示し、学習者が意識的に知識と知識を関連づけようとしたり、自分の過去とつなげたりしなくてもよくなった時に現れる。学んだことを十分に自分のものにしているので、それらが分のアイデンティティの一部となっている。


 学びにおける段階であるアイディア(Ideas)つながり(Connections)応用(Extensions)は表面的な学習から深い学習へと学びが深まっていく過程をそれぞれあらわしている。


 また、この考え方で注目したい点はICEは持ち運びが非常に簡単な点である。使う者がすぐその場で手軽に使えて学びの成長を測れる評価方法を歓迎し、実際に利用するだろうという前提に基づいている。心理学・教育学・看護学など多様な分野の研究で、学習者が初歩から始まってより高い能力と知識に至るまで、どのように成長を遂げるのかが分かってくるのである。


ICEの有益性

 学習者である生徒がどれだけ前進したのかを、本人のスタート時点と比べて評価できる点である。勉強を始めた時に本人が同じクラスの他の生徒と比べて進んでいたのか遅れていたのか、それとも同じくらいだったのかは関係ない。教師はICEに基づいて、生徒が今どこにいるのかにかかわらず、さらに学びを深められるようそれぞれに助言と課題を与えることができる。成長し始めたばかりの生徒でも前に進んでいることが確実にわかるので不満を感じずに済む。また、教師は生徒に修得してほしいことを、それぞれの生徒のニーズと特徴に合わせて調節することができるようになる。


ICEを裏付ける理論

ジョン・ビクスとケビン・コリスは生徒が何かを達成するときにおこる認識的な変化を早くから提唱していた。彼らは年齢の異なる生徒たちが多様な科目の様々な問題にどう答えたかを研究した。この研究に基づいて分類方法を開発し、SOLO(Structure of Observed Leaninng Outcomes/観察された学習成果の仕組み)と名付けた。生徒の反応分析に基づき、彼らは5つの分類の種類を考え出した。


1、組み立て以前のレベル(Prestructural Level)

    これは最も低い段階で、学習者は質問にどのようにアプローチしていいかさえ分からず、質問に関係のない答えをするか、または答えない。

2、一通りの組み立てレベル(Unistructural Level)

    この段階では、学習者はある一つの情報に焦点を当てて、それに集中するあまり、ほかのことは無視する。

3、複数の組み立てレベル(Multistructural Level)

   学習者は複数の情報を提供するが、それらを関連ずけようとはせず、羅列する。

4、関係づけるレベル(Relational Level)

   進んだ段階では、学習者は見出しやカテゴリーを使って情報をまとめる。

5、発展抽象レベル(Exttended Abstract Level)    最後に、学習者は学びをさらに先に進めて、新たな対話の形へと発展させる。


 SOLOで注目したい点は、学習という原則は、手を使って何かをする技能でも、頭で考える技能でもどちらにも当てはまるということである。今日では学習はあらゆる領域において認識の働きを受けていることが分かっている。これは学習者が状況によって、かなり異なった能力を発揮するということがあるということで、学習者間でよくみられる。ビスクもコリスも自分が発見した教育成果分類表を持ち運びできるものとは考えていなかった。ICEは彼らの考えを簡略化・要約したものである。


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