ストーンウォールの反乱
出典: Jinkawiki
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概要
「ストーンウォールの反乱」とはグリニッチ・ヴィレッジで起きた、1969年6月28日から5日間にわたって起きたニューヨークのゲイたちの暴動である。この暴動によってゲイ側にも警官側にも多くの怪我人がでた。しかし、このことで「ゲイはこの世にいる」ということを世界に知らしめた。
暴動が起きた背景
当時には「ソドミー法」があったため、ゲイの存在が許されず、ゲイだと分かると酷い行ないをされていた。その時代の中、1960年代になるとニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジの一角にゲイのコミュニティが形成された。しかし1965年になるまで、警察は捜索時に居合わせた者の個人情報を記録し、それを新聞で発表することもあった。自分たちの個人情報が発表されることを恐れて、ゲイが集まるクラブや酒場では、賄賂を渡して警察の取締から逃れていた。
グリニッチ・ヴィレッジにあるストーンウォールも、ゲイが集まる酒場のひとつだ。暴動の前までは、ここのゲイたちも賄賂を警察に渡していた。しかし1969年6月28日、警察の踏み込み捜査を受けたとき、居合わせていたゲイたちは真っ向から立ち向かった。「男が男を愛して悪いか!」「ゲイで悪いか!」とゲイたちは叫んだ。そして警察を店に押し込め、ゲイたちは街頭で主張をぶちまけたのであった。
1968年5月にパリのカルチェラタンでは、過激な学生運動が起きていた。そして世界中の若者たちが自由を求めていた。よって、この時代では今までの常識・価値観に対する反逆の空気に満ちていた。そしてこの空気に後押しされたことで、ゲイたちは「自分を偽って暮らすのはもう止めよう」という意思で暴動にでた。
今での「ストーンウォールの反乱」の扱い
今では「ストーンウォールの反乱」を記念して、6月の最終日曜日が「ゲイ・パレードの日」となっている。そこにはニューヨークの市長も参加するし、ゲイの警察たちも参加している。そのほかアメリカの各地でもゲイ・パレードが行なわれている。アメリカ以外でも、シドニー・トロント・ベルリン・パリ・サンパウロ・バンコクなどでゲイ・パレードが行なわれている。
参考文献:匠雅音(2013)『ゲイの誕生』彩流社
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