現代音楽

出典: Jinkawiki

2015年7月31日 (金) 05:38 の版; 最新版を表示
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近・現代(19世紀終わり頃~20世紀)

個々の作曲家がこれまでの形式や調にとらわれずに、さまざまな作曲法を試みた時代

主な作曲家

ドビュッシー(1862~1918)

ラヴェル(1875~1937)

ストラヴィンスキー(1874~1951)

新古典主義と12音技法の確立

この時期になると、表現主義や印象主義などの芸術至上主義への反発や調性の崩壊への危機感などから、ソナタ形式や交響曲の復活をめざし、バロック時代の組曲やコンチェルト・グロッソなどの形式を意識的に使用して、調性感も感じられるような曲を作ろうとう「新古典主義」の動きがおこった。ストラヴィンスキーやフランスのオネゲル、ミヨー、プーランクらは、「バッハに帰れ」を合言葉に活動した。

ドイツのヒンデミットは、公衆と作曲家の距離感が増すのを憂えて不協和音などを少なくした「実用音楽」を作り始めた。プロコヒィエフやショスタコヴィチのソヴィエト連邦の社会主義リアリズムも新古典主義と同じような特徴がみられる。

一方で、1920年代の初めに、シェーンベルクは、相互関係しか持たない12の音で作曲する「12音技法」を創案し、第二次世界大戦後の前衛的な音楽に多大な影響を与えた。シェーンベルクの有名な弟子、ベルクとウェーベルンは、それぞれに12音技法を推し進めた。ベルクのオペラ「ヴォツェック」「ルル」は表現主義の傑作とされる。また、「転写主義」ともよばれたウェーベルンの作風は後の音列技法に大きな影響を与えた。

国民主義の作曲家たち

ロシアの国民主義音楽を最初に創造したのは、歌劇《イヴァン・スサーニン》や《ルスランとリュドミーラ》などで知られるグリンカだ。彼に続いたのがダルゴムイシスキーで、そのあとにロシア五人組の人たちが現れてくる。 国民主義的ないきかたを最も明確に表したのがロシアの五人組による音楽だった。五人組にはバラキレフ(1837~1910)、キュイ(1835~1918)、ボロディン(1833~87)、リムスキー=コルサコフ(1844-1908)、ムソルグスキー (1839-81)がいるが、このうち、正規の音楽教育を受けたのはバラキレフだけだった。ほかの人たちは今ふうにいえば、趣味で音楽に興じるディレッタントに過ぎなかった。それだけに、伝統にあまりとらわれることなく、玄人くさくないフレッシュな音楽を生み出せたのだといえるだろう。


参考文献

大人の音楽史入門 長沼由美 二藤宏美 著 YAMAHA

YAMAHA 音楽史について学ぶ 近代・現代の音楽 http://jp.yamaha.com/services/teachers/music_pal/study/history/modern/p2/


  人間科学大事典

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