コミュニティ・カレッジ
出典: Jinkawiki
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コミュニティ・カレッジ(Community College)とは、アメリカの公立の2年制大学のことである。修業年数や準学士号授与機関であるという事から、よく短期大学と日本語訳されるが、社会的背景や学校構造を考えると必ずしも的確な訳ではないとされる。
日本の短期大学が主に私立であるのに対して、アメリカのコミュニティ・カレッジは大部分が公立や州立である。コミュニティという表現にあるように、その地域の住民、税金を払って住んでいる人たちへの高等教育及び生涯教育の場として設けられた。いずれのコミュニティ・カレッジも、志願者全員合格が前提である。職業訓練や四年制大学への編入学の準備などもおこなっている。
コミュニティ・カレッジは、一般的にビジネスやコンピュータ、歯科助手や看護師養成といった職業訓練を主とした編成になっていることが多いが、四年制大学への編入学を目的としたコースもある。修了すると「準学士号」(Associate of Arts) が与えられる。地域重視ではあるが、留学生でも、高校卒業と同等以上の資格があってTOEFL等により英語力が証明できれば(450点~500点)、志願者全員が基本的に合格する仕組みとなっている。 日本の専門学校のようにビルのワンフロアのみを借りた小規模なものから、4年制大学並みの大規模なものまで色々な大学がある。州立大学システムの中に二年制大学が設置されており、一定の規定の上で同大学システムの四年制大学に編入できる制度がある。
近年はコミュニティ・カレッジへの留学生が増加している。 4年制大学に編入する際に優先的に審査されるため、学費の安いコミュニティーカレッジで教養科目を取得してから4年制大学への編入を目指す留学生が多いのである。実際に、州立大学への編入率が高いカレッジもあり、州立や公立の場合は州内の私立大学や州立大学と提携している所もある。この場合も、TOEFLのスコアが必要であり四年制大学の入学と同じくらいのスコアまで英語力を磨く必要性がある。
アメリカにある約1100のコミュニティ・カレッジのほとんどは公立で、1200万人程の学生が在籍している。そのうち6~7割は定時制で、多くの学生は仕事をしている。全米コミュニティ・カレッジ協会の推定によれば、新しく医療関係の仕事に就く人々の半分以上はコミュニティ・カレッジで学んだ人々であり、2003年度の時点では看護師資格試験の受験者の6割はコミュニティ・カレッジを卒業した人々であった。
(投稿者:アサ)