花粉症
出典: Jinkawiki
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花粉症
花粉症とは
花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉(抗原)が原因となって、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状を起こす、アレルギー疾患の一つ。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれている。現在、日本人の約25%が花粉症だといわれており、毎年たくさんの人が苦しめられている。
背景
・花粉症を起こす植物 ・スギ 飛散期間は春先、2月上旬から4月下旬 ・カモガヤ 飛散期間は初夏、5月上旬から6月下旬 ・ブタクサ 飛散期間は夏から秋にかけて、8月上旬から10月上旬 ・ヨモギ 飛散期間は夏から秋にかけて、8月中旬から10月下旬 ・カナムグラ 飛散期間は秋口、9月中旬から10月下旬
・花粉症の増えた理由 1970年以降、花粉症は増加した。現在では、日本人の約20%が花粉症であり、糖尿病患者の約2倍以上となっている。花粉症が増加した理由として、まず、スギ花粉そのものの増加が考えられる。スギは日本国土面積の約15%、50万ヘクタールにも及ぶ。戦後の復興期に、成長が早くて大量の良質のスギが植林された。このスギがちょうど花粉を作る林年齢に達していることは、花粉症が増加した大きな原因だと考えられる。 次に、大気汚染や生活環境の変化が考えられる。今や国民病といわれるスギ花粉症の増加と並行して大気汚染、特にディーゼル車の排気ガスによる汚染が関与することが考えられる。ディーゼル排出因子の主成分が、アレルギーに関係するヒトのIgE抗体の産生を増加させるためである。
症状
花粉症(アレルギー性鼻炎)の主な症状は
① 発作性で立て続けに起きるくしゃみ発作
② ひどい時には滝のように流れる水様性の鼻水
③ 鼻づまり このほかに目のかゆみ(アレルギー性結膜炎)、人によっては口の中やのどのかゆみなどの症状が出る人もいる。この症状は、本来は、抗原(花粉)を含んだ空気を入りにくくするための、いわば異物が体に入るのを防ぐための人の体に備わった防衛システムなのであるが、人によっては体が大騒ぎになる人もいる。
治療法
治療法として、花粉が飛び始める前に薬を服用する、飛び始めたらできるだけ花粉にさらされないように注意する、それらを中途半端に止めず、続けることである。 また、最近では、アレルゲン免疫療法というアレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療法がある。主に注射による皮下免疫療法と舌の下の粘膜から投与する舌下免疫療法がある。舌下免疫療法では注射の痛みや通院の必要がないこと、全身におよぶ副作用の発現率が低いため安全面から最近注目が集まっている。
参考文献・URL
「花粉症-対策と治療法-」 順天堂大学医学部 編