スローフード
出典: Jinkawiki
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概要
スローフードとはファストフード的な大量生産・大量消費の構造に自分の食生活を当てはめない行動をいう。ファストフードはグローバルな文明であるのに対し、スローフードはローカルで回帰的な文化の性格がある。つまり、スローフード運動・スローフード文化はファストフード文明に触発され批判するものとして登場してきたのである。スローフードは1986年に北イタリアで生まれた。すでに30年近くの月日がたち、世界132各国に10万人を超える会員数が存在してる。約1500の地域組織「コンヴィヴィウム」をベースとして世界協会として活動し続けている。スローフードの活動の概要としては、伝統的な食品、食技術の保全や個人シェフなどの食の世界を支持し、自分自身の食生活をそのようなものに合わせていく価値観、運動のことをいうのである。
スローフードの世界での主な活動
①味の箱舟 消えてしまいそうな食材などを守るために、世界共通のガイドラインで選定したりプロモーション活動の支援で食の多様性を維持しようとする活動のこと。 ②プレシディオ 小規模な生産者をそれぞれの地域で直接的に支援し、希少な伝統的な生産方式、食材を維持しようとする活動のこと。 ③食科学大学 2004年に世界で初めて食科学を専門として建てられたイタリアの私立大学である。この大学では、従来の農学から、畜産学、栄養学、哲学、歴史学、味覚教育、食品撮影学、食と農の専門家の歴史などを学ぶことになっている。 ④生物多様性のためのスローフード基金 世界の多様な食材や伝統や文化を守るために設立された基金活動である。 etc.
このように、スローフード活動ではファストフードとは違い、環境に優しく、質が高く、清潔で人間に害を及ぼさないような食品の普及を目指しているのである。そしてこれは環境と開発がお互い排反するものではなく共存するものである持続可能な文化を促進させる運動であるといえる。
参考文献
碓井崧、松宮朝編著 『食と農のコミュニティ論 地域活性化の戦略』 創元社 2013年 西川潤 『世界経済入門 第三版』 岩波新書 2004年 [1] 世界のスローフード運動 [2] スローフードジャパン|スローフードの理念
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